耳掃除って知ってますか?当たり前だろ??いいや、おまえは"本当の耳掃除"をまだ知らない…。おまえとか言ってごめん、でもベトナムは耳掃除大国!七つもの道具を使ってほじりほじり、そしてなんと日本では使われなくなった「禁断」の「穴刀」をも使うのです!これ、光悦地獄です。また行きたい~~。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/16
耳掃除って知ってますか?当たり前だろ??いいや、おまえは"本当の耳掃除"をまだ知らない…。おまえとか言ってごめん、でもベトナムは耳掃除大国!七つもの道具を使ってほじりほじり、そしてなんと日本では使われなくなった「禁断」の「穴刀」をも使うのです!これ、光悦地獄です。また行きたい~~。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/16
ヒゲっていいですよね!
江戸時代以前、ヒゲを清潔に保つためにガマの油を使っていたそうです嘘です。ガマの油ってそもそも何なんだよ。で、調べてみるとワセリンですって。しかも実際にガマガエルの分泌液を使っていたとか。いかん!適当が信条の挨拶なのに好奇心が湧いて調べてしまった…。
目次
耳掃除をした方が良いだの悪いだの、近年なにかと言われるようになりましたね。いや、だいたい「悪い」って言われてますね。なんだいきなり悪者扱いしやがって!今でこそ違いますが私は昔から他人の耳掃除を買って出るのが大好きで、家族によくしてました。なんなんだったんだろあの頃は(知らんわ)。
で、ある日、妹に「耳を貸せ」(言葉の使い道が違う)と言って掃除をさせていただき、ちょっとやりすぎて血が出てしまったことをいまだに謝ってないどころか黙ったままで過ごしています。今思えば、あの日から他人の耳掃除をやめたのでした…ガチマジ話ですよ。もしこれを読むことあったらお詫びにビール一杯おごったる!気づかなかったらもう墓場まで持ってくゾ!>妹へ。ところでだ!ご存知ですか?
ベトナム、実は耳掃除大国です。
詳しくはYouTubeで検索すればワラワラと出てくるんですが、それじゃ私の立つ瀬がないので記事を読んだあとに。たぶん私もそのうち動画制作はじめます。はいどうもーシンチャオカックバンネルソンです!みたいなことはやらないと思うけどね。顔出し自体、積極的にはしないんじゃないかなぁ。たぶん。
という訳で耳掃除にやってきました。案内してくれた方はこのー、
左の人物、Nhutさん!って、もうおっぱじめてますね(言葉選び)。
実はすでにこの写真から凄いんですが、伝わってますか?
Nhutさんのこの光悦の表情が…ではなく、道具!この道具の数!言ってみればたかだか耳掃除ですよ?それでこの数いったいなんじゃい!ひぃふぅみぃよぉ…7本くらいは手に見えます。まさに七つ道具です。
まるで歯ブラシのように置かれた耳掃除器具、ってこれが歯ブラシならいったい何人家族で住んどんじゃ。ビッグダディも裸足で逃げ出すレベルですよ。いや、逃げるな、親としてそこは育てろ。
しかしまぁ、すごい数ですね~。きちんと数えてみても、本当に7つある。
用途は左から、カストリ用の綿、掻き出し用、ペリペリと薄皮を剥がす用、つまんで取るピンセット、よく分からないやつと、よく分からないやつ。そして最後が、私の中でのベスト・オブ・耳掃除器具…。
「穴刀(あなとう)」です!!
読んでその通り、「耳の『穴』専用の剃『刀』」です。
片側が刃になっており、穴に挿し込んだらゆ~っくり、かつ丁寧に回して、ジョリッ…ジョリジョリッ…ジョジョジョッ…という感じで産毛をキレイに剃られていきます。これがもう光悦至極たまらんぜよ、って縁もゆかりもない土佐弁がついつい出てしまう訳ですよ、高知のみなさん許してください。なおこの穴刀、「世界三大光悦」のひとつだと言われています(もうふたつは銭湯上がりに飲むフルーツ牛乳と、高速道路で我慢しきったあとのサービスエリアで用を足すことですが、諸説あるしそもそも私の話です)。
私もやってもらいました。
これは…
開眼モノじゃ!!
はい、開眼です。光悦に開眼。思わず宴を開きたいほどの光悦感!そしていきなりパック顔ですみません。パックもやってもらったのです。これでも私、犬神家出身ではないのですよ。水嶋家なのです。
ご存知の方もいると思いますが、これ日本にもあったんですね。昭和の末期くらいまでかなぁ、知らんけど。聞くところによると、というよりネットで調べたところによると(正直!)、条例で禁止している自治体もあるそうで、その流れを受けて全国的に自粛している理容室がほとんどだということだそうです。ま、なんたって耳の穴に刃物を入れてるってことですからね。失敗したら笑っちゃいます(笑えねぇよ)。それがベトナムだと全然オッケー!なんてところも、意識の違いが見えておもしろいですよね。
こと「安全面」に関してベトナムに対する印象は、日本の20~30年前だという感じです。もちろんこれは、街・人・分野によってさまざまで一概に言える訳ではないですが。急激に発展していっている新興国だからこそ、業界差や個人差(家庭差と言ってもいいかも)がデカイんだと思います。というか、ベトナムと比べて言えば、日本の個人差こそが小さいと言ってもいいかもしれません。良くも悪くも。
穴刀の悦びを再び…令和になっても昭和の感触を味わいたいんじゃ~!!と切なる願いを抱える方は、ぜひベトナムにお越しください。鼓膜が破れても責任は持ちません(施術者もたぶん持ちません)。耳掃除が嫌いになってもベトナムのことは嫌いにならないで。で、さっきからちら見しているネイルや横顔などでお気づきかと思いますが、ベトナムの耳掃除店はなぜか若いお姉さんが多いのね。しかもその上…
やたらとセクシー。
ノースリーブにホットパンツ!!です(あとNhutさんのなされるがまま感がすごい)。
決して踏み込んだサービスはない店なのですが(私がそう思っているだけかもしれませんが)、少なくともサイゴンでは、耳掃除屋のスタッフはセクシーなお姉さんと相場が決まっています。何ででしょうね、これほんと。そういえば、今はないかもしれませんが、台湾のビンロウ(噛みタバコ)売りもセクシーなお姉さんばかりであると聞いたことがあります。フーターズ的なことでしょうか(解決してない)。
私を担当してくれたお姉さんの服装もこの通り。
ほんと、繰り返しますが、そういうお店じゃないんですよ。いや、私も知らない世界がないとも言い切れないけど…世の中「絶対」なんてないですからね!(今使うべき言葉か?)
おまけにヒゲ剃りと、
さらにおまけに白髪の間引きもしてもらいました。
至れり尽くせりのベトナムの理容室!
そして最後に大胆に謝っておきたいんですが、金額も場所も覚えていません!すみません!!私のことは嫌いになっても(略)。これ、書こう書こうと思って一年半経ったやつなんよ…15万ドン(およそ750円)くらいだった気はするんだけども。ホーチミン市工科大学の近くだったけどけっこう路地裏回ったからなぁ。ただ、このスタイルの理容室はサイゴン中にあふれています。おじさんにとっての憩いの場はなくならないものなんです。探せ!この世の(光悦の)すべてを置いてきた!ワンピース!ウィーアー!!
ちなみに穴刀の話ばかり申しましたが、これだけの器具が揃っている訳ですから、耳垢の掘り出しっぷりもそれはもうすごいです。キレイキレイ!