ベトナム書道ってかっこいいですよねぇ。日本だと「静と動」という感じですが、こちらは「動と動」といわんばかりの躍動感を覚えます。ちなみに日本語(べとまる)を書かせると、自信がないのかめっちゃ小さくなりました。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/01/25
ベトナム書道ってかっこいいですよねぇ。日本だと「静と動」という感じですが、こちらは「動と動」といわんばかりの躍動感を覚えます。ちなみに日本語(べとまる)を書かせると、自信がないのかめっちゃ小さくなりました。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/01/25
正月っていいですよね!
正月にはだるまがよく見られますが、「七転び八起きしよう」という縁起を担ぐ意味だそうです嘘です。
さて、新暦では正月を迎えてそろそろ一ヶ月が経とうとしているところ。
ここベトナムでは1/30が旧暦の大晦日に当たります(毎年変わります)。
しかし既にホーチミン市内は正月ムード、誰も彼もが皆浮き足立っている状態。全く仕事に身が入らない、という話もしばしば耳に入ります。
今回は、そんな街の様子を少しだけ紹介致します。
青年文化会館があるPham Ngoc Thanh通り。
その歩道にはベトナムの旧正月(テト)の飾り付けでいっぱい!
梅の花を模した飾りに、テトによく食べられるちまきのフェイクがぶら下がっています。
なお、テトの風物詩といってもいい梅の花は、ホーチミン市は黄色でハノイは桃色が一般的です。
その飾り付けの前では多くの市民が撮影を行っており、
特に子供大好きのベトナムでは、周りの親や親戚が思い出を記録に残そうと躍起になっています。
この時期には、道端に多くの出店が軒を連ねてテトに飾る縁起物を売っています。
特に縁起の良い言葉が書かれたものが多く、
皿や、
小物や、
掛け軸などがあります。
変わったもので言えば、
こんな、
着色した米で作られた絵画や、
皮を、
彫刻刀で彫った、
絵付きのスイカなんてものもあります。
明らかにサンプルとはレベルが違うけど…そこはスルーしてあげるのが優しさです。
ちなみに米絵画が1,500,000VND(7500円程度)、絵付きスイカが900,000VND(4500円程度)らしい。
そして今更ですが、今日は助っ人が来ています。
Cham Anhちゃんです!
以前三ヶ月間だけやっていたメルマガを読んでいた方はご存知かも。
ちなみにこの微妙な距離感の写真しか使えない理由は、Anhちゃんによる恣意的な検閲があったため。
人の集まるイベントなので、企業もプロモーションを仕掛けていました。
ちなみにAnhちゃんの左の二人は、従姉妹とそのお友達です。
なお、柱の近くで写真を撮るとジャック・ニコルソンになってしまう私を許してください。
メントスと、ちまきに似せたノベルティらしい。
この季節に向けて作られた販促用グッズということがよく分かります。
テトで浮かれ過ぎたせいか、バイクのデザインもおかしなことになっている。
こちらはメイクさんのコンテスト用の写真を撮るため、モデルさんをメイクアップ中とのこと。
写真を撮らせていただきました、絵に描いたようなベトナム美女ルックやで!
さて、出店で売られている大半がこちら。筆で描かれた、絵と文字の組み合わせ。
Anhちゃん 「普段から絵を描いてるの?」
絵師 「バッ…バカ言ってんじゃねーよ!普段から絵を描いてんだよ!」
Anhちゃん 「テト前にだけお店を出すの?」
絵師 「バッ…バカ言ってんじゃねーよ!テト前にだけお店を出すんだよ!」
絵師が、筆でスラスラと文字を描いていきます。
ベトナム書道は一見すると日本の書道に似ていますが、アルファベットに近いベトナム語。
日本のようにトメ・ハネがあるものの文字そのものに曲線が多いため独特な美しさがあります。
他に、お客の途切れないお店を発見。
そばには自分のプロフィールブックが置かれていました。
ムム…この自分撮りは只者ではないな!(自信が)
とはいえ、
写真古過ぎるよ。
かれこれ5年前じゃねーか、撮り直せ。
小さい小物にも筆を入れていました。
どうやら絵というより筆に特化した人のようだ。
よし、彼に決めたぜ。
そう!
今回はただの撮影などではない!!
ベトナムの書道家にべとまるのロゴを作ってもらおうと思ったからなのだ!!!
これまで何度か言及していますが、べとまるはリニューアルを考えています。
色々と狙いがあるのですが、その主旨は『ベトナム語記事公開によるベトナム人読者の取り込み』であり、そのためにもロゴを平仮名からベトナム人の方も読めるベトナム語にする必要があると考えていた訳です。
書道家 「で、どんな文字を書けばいいのかね?」
Anhちゃん 「ベトナム語で『Vietmaru』と…」
Anhちゃん 「日本語で『べとまる』」
書道家 「えっ?」
いや、無理だろ、俺ベトナム人だし、出来る訳ねーから、と書道家は難色を示します。
そこですかさず下手でもいいからとにかく書け、とAnhちゃんのゴリ押しが発動。
書道家 「こ…こうですか?」
Anhちゃん 「いや、全然違う」
Anhちゃん 「ここを、こう書いて」
書道家 「はぁ…」
誰もが予期せぬ展開に、周りのギャラリーも笑いっぱなし。
そりゃそうだ、俺だって日本の書道家に『タガログ語で書け』とフィリピン人が言ってたら爆笑する自信あるわ。それにも関わらず何だかんだでやってくれる彼にはもう頭が上がりません。
書道家 「こ、こんな感じで…」
Anhちゃん 「よし、書け!」
書道家 「書けって…」
訳も分からぬまま筆を握る書道家。
まずは力強く、VietnamのV!
サラッ
サラサラ~
スッ
シュパッ
おぉ!
いいんじゃないか!!
いいんじゃないかねコレ!!!
書道家 「べとまる…と」
日本語ちっちゃああああぁぁぁぁぁ!!!
いや、まぁ、いいけどね!
スキャンを考えたらそれくらいのサイズでいいけどね!
でも自信の大きさがそのままフォントサイズに反映されちゃってるよ!
そのあとはもう、
分かるようで分からん。
あ、これは『ウエブサイト』だな。
ギャラリー「こ…これが日本語……!!」
ネルソン 「ちょっとちゃうよ」
完成!これで50,000VND(250円程度)でした…やっす!
最後に書道家とパチリ、前見ろよ前。
なみにこれで、私と同い年らしいです(1984年生まれ)。
書道家 「ヒゲがあるから老けてるんだよ」
Anhちゃん 「剃らないの?」
書道家 「剃ったら書道家に見えないじゃん」
ギャラリー 「どっ(笑)」
みたいなやりとりがありました。
そして、帰路につき、再び掛け軸を広げてみる。
うぅむ、力強いVietmaruの文字!…スキャンしてロゴにするのが楽しみです。
で、こっち、どうしよう。