そもそも10円なんて原価割れも甚だしいのですが、そもそもこれは社会福祉活動なんですよね。ご飯は何だか膨らませている感じはありましたが、思ったよりも美味しい味で、こういった分野を学べる機会は貴重です。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/10/04
そもそも10円なんて原価割れも甚だしいのですが、そもそもこれは社会福祉活動なんですよね。ご飯は何だか膨らませている感じはありましたが、思ったよりも美味しい味で、こういった分野を学べる機会は貴重です。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/10/04
寄付っていいですよね!
「世界の貧困を無くそう」というテーマで8年前に日本でも広まったホワイトバンドですが、あのバンドにスタンプされていたアスタリスク(*)は、「全方位への愛」を意味するそうです嘘です。
※真面目に調べたら、あの*は3つあって、「3秒にひとり失われていく小さな命」を意味するそうです。思ってたより重かった…。
江渕さん「水嶋くーん。2,000ドンで飯が食べられる低所得者向けの食堂があるんだけど、行く?」
ネルソン「行く行くー。」
という訳で、行って来ました。
あれか!噂のスマイル食堂!!
ほんとだー!2,000ドンってマジで書いてある!!
ところでこの日のこの時間はめっっっちゃくちゃ土砂降り。
なので、さっきの写真は、帰り際に撮ったものだったりするのだけど、こまけぇこたぁいいんだよ!
軒下にあるパラソルから零れ落ちる雨水の滝感で、かなりの雨だと分かってもらえると思います。
振り返ると…
雨宿り中の、すんげー、人、人、人。
隕石落ちる系のパニックムービーでこんなシーン見たことありますよ、地下シェルターですよこれ。
ちなみに先日帰国した時に観た「パシフィック・リム」にもこんなんあったよ。
その人の波をかい潜ると食堂が現れました…ここかー!
食べてます、モクモク食べています(当たり前)。
テーブルのレイアウトは正に食堂といった印象です。
というより、あれですね。
もっとつなぎを着た男衆で溢れ返っていると思っていましたがそんなことはありません。
若者もいるし、女性もいます。パッと見だと、低所得〜中所得者という印象です。
バタッバタッバタバタバタ!!
!?
雨漏り半端ねぇ!!
ちゃんと天井、
ありますからね!!
別に天窓があるとかじゃないですからね!!
大雨だったのは偶然でしたが、なんだかブレードランナーのオープニング的な陰鬱感が出ています。
よくある食事後の会計ではなく、ここでは最初にお金を渡してこのような札を貰います。
タイトル通り、2,000ドンを要求されました。
詳しくは後述しますが、ここは低所得者向けの食堂なので、本来であれば我々のような外国人が利用させてもらえる場所ではありません。寄付も兼ねて、二人で50,000ドンを渡します。
今更ですが、何かとベトナムに詳しい在住歴10年の江渕さんです。
べとまるの記事を遡ればちょいちょい登場してきます。
今回の情報も独自のルートから手に入れたのでしょう、聞いてみよう。
ネルソン「ここ、何処で仕入れた情報なんですか?」
江渕さん「いや、その向かいの物件あるじゃん、そこへ内見で行った時に2,000ドンって看板が見えてさ」
偶然かよ、すげーな。
でもありがとうございます。
食事の乗ったアルミのプレートを受け取ってテーブルに座る。
内容は…こちら!
おっ、えっ、これっ…2,000ドン!?じゅ、10円足らず!?
思ったより全然ちゃんとしとるやないの!!
左上から反時計回りに、ゴーヤと大根と人参の煮物、厚揚げ豆腐の肉詰め、川魚とトマトのスープ、そしてバナナ、白米です。正に一般的なコムタム、南部でよく目にする食事です(北部も同じかな?)。
テーブルの上には間隔を空けて、白米とおそらく煮汁が置かれています。もちろんおかわり自由。
よし、ボリュームは分かった。
あとは味だな、価格で言えばうまい棒にも及ばんからな。
それでは…と、
江渕さん「水嶋君、これいけるよ。」
ネルソン「先言うなっての。」
ネルソン「あ、でもホントだ!マジでいける味!!」
厚揚げ豆腐の肉詰めが少々塩辛いですが、それを踏まえても美味しい。
下手なコムタムを食べるより本当に美味しかったので驚きました。
熱い、とまで言わないけどスープもそれなりにあったかい。
ベトめしは、麺類以外は冷め切っていることも珍しくありませんからね。
黙ってモクモクモクモク…すぐに食べ終えました!ご馳走様です!!
原則セルフサービスらしく、食器も所定の位置に返します。社員食堂みたいですね。
で、そもそも何でこんなに崩壊価格で食事を提供出来るの?
ベトナム語の出来る江渕さんに聞いてもらったところ、チャリティーですと(想像はしていましたが)。
一 人のオーナーが、各地から寄付を集めて運営しているそうで、働いている従業員もボランティアだったり社会福祉系の勉強をしているインターンだったりするそ うです。モロ外国人の我々が来ても、流暢な英語で対応してくれたので運営に学のある人が関わっているんだなーと思っていましたが。
これは、寄付をしてくれた人は名前をノートブックに記載しますよという張り紙。
なお、現在、ホーチミン市内にはここを含めて5店舗あり、ハノイにも1店舗あるそうです。
ちなみにこの幕には、「木曜日は麺類(ブン、ミー、フォー)が1,000ドン(5円以下!5円チョコ以下!)で食べられるよ」と書いてあるのですが、聞いたら「もうやってない」と。ベトナムは今日も平常運転。
人もパラパラと減ってきて、一部の店員は水はけ作業に勤しんでいました。
寄付が集まったら補修するつもりはあるのだろうか…?
雨が止んだので、帰ります!
***
今回は、非常に貴重な機会を与えてもらいました。
やはり、こういうベトナムの深部へ入っていくことにはワクワクしますね。
こういったことを書くために、べとまるをやっているところがあると改めて思いました。
ちなみに、もしスマイル食堂へ行かれる日本人(ベトナム人以外)の方がおられるなら、このチャリティーは私達のためではないので多めに払うのが筋だと思います。もしくは、別途寄付をすることをオススメします。あくまで個人的な希望です。
江渕さんが店長をしているご飯の美味しい漫画喫茶のブログへのリンクをお礼代わりに張っておきます。
10/3に同じお店について記事を書いていますね。
まぁ、大体同じことなので、べとまるの記事を読んだらもう読まなくていいと思います。というかこのブログタイトル、明らかにキーワードと履き違えてるやろ。