おぉ、ピンクの教会よ。厳密にはベトナムのホーチミン市3区にあるタンディン教会ことピンクに塗られた教会よ。なぜそなたはそんなにピンクなのか。ほかの色でもいいんじゃない?という訳で、塗り替えてみました(データ上で)。みなさん!『ピンクの教会』はなんと『●●●●●●●の教会』でした~!!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/06/04
おぉ、ピンクの教会よ。厳密にはベトナムのホーチミン市3区にあるタンディン教会ことピンクに塗られた教会よ。なぜそなたはそんなにピンクなのか。ほかの色でもいいんじゃない?という訳で、塗り替えてみました(データ上で)。みなさん!『ピンクの教会』はなんと『●●●●●●●の教会』でした~!!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/06/04
ピンクっていいですよね!
特撮番組のヒーロー戦隊もので、女性キャラといえばピンクですが、1シーズンだけ男性キャラが演じたことがあるそうです。ただそれはレギュラーという訳でなく、「グリーンのコスチュームが敵に奪われる」というコメディ回で、しょうがなく二人のピンクが登場したとか!観てみたかったな~!!嘘です。
目次
いや~、いったいいつからなんでしょうね。ピンクの教会って呼ばれはじめたのは。何の話かっていうと、タンディン(Tan Dinh)教会ですよ。ホーチミン市のハイバーチュン(Hai Ba Trung)通り、タンディン市場のほとんど真向かいにあるピンク色の教会。下の写真は、中央郵便局なんですけど。
ホーチミン市の主要な観光スポットといえば、ほとんどドンコイ通りに固まっています。統一会堂、サイゴン大聖堂、ホーチミン市中央郵便局、オペラハウス…と。しかしこの2~3年で急にそのトップレギュラーたちの中に割って入ってきたのがピンクの教会こと『タンディン(Tan Dinh)教会』です。
「中心地からちょい遠い」という弱みを物ともせず、いつ行っても賑わっています(開門時には。時間は調べてください)。ま、ちょっと遠いと言っても在住者視点でいえば大したことはないんですけどね。とはいえ確かに、これがまるで知らない国なら私も気が引ける感じの絶妙な距離感にあると思います。
暑い中で歩くにはちょっと…という距離なんです。
しかしながら、しかしでもないけど、意外と?訪問している観光客はその8割が韓国人。
というと完全に私の偏見なのですが、話し声を聞いていてもあながちそう実数と離れてもいないんじゃないかと思います。これは中部都市ダナンにあるうすピンクの教会についても同じで、韓国の人たちはどうも原色好きらしいのです。
事実、韓国に詳しいライターさんに聞いてもそうらしく、その美的センスが昨今の「韓国っぽ」という言葉に代表されるように、若い女性を中心とした韓流(というよりは韓国か)ブームにつながっているのではと思います。釜山にある甘川洞文化村というところは、アートでの町おこしを通して民家の壁面を住民自らカラフルに塗ってますからね。
詳しくはこちらの記事をご覧ください、そしてなにげに私が編集してます。というより編集長してます。
ピン教に戻りましょう。
内側も丁寧に塗ってはる。
しかしこうして剥げている箇所も…。
で、それとは関係ありませんが、このピンクの教会を「セーラームーンの世界観」と誰かが書いていたのを見たときはいたく感心しました。確かに。コピーライティングの技が光りますね、発案者がコピーライターかどうかは知らないが。さて毎度のごとくダラダラと書いていますが、本題に入ります。
いやね、前から思ってたんです。タンディン教会よ、なぜに貴様はそこまでピンク色なのか。
調べてみたところ、ここはフランス領インドシナ時代(ベトナムがフランスによる植民地支配にあった時代)の1876年に建てられた教会で、サイゴン(ホーチミン市)の中でももっとも古いローマ・カトリック教会なのだとか。実はこれサイゴン大聖堂よりも4年早い、サイゴン最古のローマ・カトリック教会なんですな。マジかよ、ただのピンクと思っててごめん。
塗料が滴ったあと?ということは定期的に塗ってそうだな。
肝心のピンク色に塗られたのは1957年の改装時、で、その理由は…分かりませんでした。分からなかったんですよ。ベトナム語版Wikipediaにも書いてねぇ(完全なるネットリサーチです)。ベトナム人の友人に聞いても「ベトナム人も不思議だと思うくらい」とのことです。闇が深いぜ(適当)!VNEXPRESSやZingなどの有名メディアで取り上げられているにも関わらず、ピンク色である理由はビックリするほどスルーされています。ピンクの教会がピンクである理由は、一般には知られていないようなのです。
Nhà thờ hơn 100 năm ở Sài Gòn hút khách nhờ màu hồng – Du lịch – VnExpress
Nhà thờ màu hồng hút khách 'sống ảo' giữa Sài Gòn – Du lịch – ZING.VN
いずれにしろ半世紀以上も前からピンクだったとは思わんかったよ。ということは、ベトナム戦争でドンパチやっていた頃も相変わらずピンクだった訳ですよね!へぇーー、勉強になった。あんたもかい?
さて、そんなピンクの教会、前からやってみたいことがあった。
ピンク以外にも塗ってみたい…。
と、いやいや!ね!もちろん直接やる訳ないですよ。宗教施設にそんなことしたら切腹もええとこですから。サイゴン大聖堂って実は落書きがひどいんですが、それどころの騒ぎじゃねぇからね。金閣寺を桃色閣寺にするようなもんですよ。桃色閣寺~!?(気に入った)…なので、データ上でやってみました。
まず…
ピンクの教会が…
もし『ショッキングピンクの教会』だったらこうなります。
もし『エメラルドグリーンの教会』だったらこうなります。
もし『ゴールドの教会』だったらこうなります。
もし『グレーの教会』だったらこうなります。
もし『もしインディゴブルーの教会』だったらこうなります。
もし『ラベンダーの教会』だったらこうなります。
もし『オーシャンブルーの教会』だったらこうなります。
もういいかな?(飽きたし、きっとあなたも飽きている)
最後に、驚きの事実をお伝えします(見出しでネタバレしてるが)。
横文字系の色をいくつか試す中で、『コーラル』を試したところ…。
元に戻りよった!!!
並べると完全一致という訳ではありませんが(右のコーラルの方が若干黄色が入ってる)、
アップした写真を見ると、むしろコーラル寄りなのではという気も。
という訳でみなさん、
『ピンクの教会』は『コーラルピンクの教会』でほぼ合ってます。
どんな結論だ。それではまた。なお、今回載せている写真のように、真っ青に晴れた空にピンクの教会はやたらと映えます。サイゴンの乾季を狙うなら11~3月あたりが確実ですが、雨季にしたって土砂降りでない間はむしろ晴れていると言っても良いので、時期以上に時間の調整に苦労するかもしれません。
でもなんだかんだでやっぱりピンクの教会はピンクが一番ですね。
…桃色閣寺!!!(気に入った)