ホーチミン最大の観光スポットのひとつであり、またお土産市場のベンタイン市場。そこでは日々、観光客と売り子の熾烈な値引き交渉が行われています。片言のキャッチ…眠りこける売り子…止めどなく襲い掛かるハプニング!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2012/06/08
ホーチミン最大の観光スポットのひとつであり、またお土産市場のベンタイン市場。そこでは日々、観光客と売り子の熾烈な値引き交渉が行われています。片言のキャッチ…眠りこける売り子…止めどなく襲い掛かるハプニング!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2012/06/08
市場っていいですよね!
闇市といえば日本戦後の市場を思い浮かべますが、どの国であっても敗戦後は同じ様なことが起こっており、驚くことに全ての国で「闇」が名前に含まれていたそうです嘘です。
目次
どの国の旅行でも旅情を感じるもののひとつに、市場があるでしょう。
ベトナムのホーチミンでもベンタイン市場なる場所があり、見落とし様の無いほどにどのガイドブックにも載っています。
今回は、そのド定番観光スポット「ベンタイン市場」へ行って来ました。
Le Thanh Ton通り沿いにベンタイン市場はあります。
観光スポットと言っても車やバイクが行き交う街中にデデーン!とある。
鮮魚肉を扱う市場があったり飯屋も集まっているので地元の人達も利用し、実に街に溶け込んでいます。ちなみにココ、ホーチミン市内では最も地価の高い場所なんだとか。また、最近ではこの周辺を歩行者天国にしようという動きもあるそうです。
「ヘイ」
サングラス売りのおっちゃんが声を掛けて来ました。
記事の大事な導入で話し掛けてくるとは失礼なヤツです。
ちなみに、こっちに住んでいればもうほんとビックリするくらいの日常風景ねコレ。
他にも、カラフルに色付けしたおこわの売り子や、シクロ…自転車に荷台が取り付けられた人力車乗りがいます(写真左に見切れてますね)。
ベトナムといえばこのシクロを思い浮かべる人もいるかも知れません。
たまに日本人観光客の団体利用を見掛けますが、昔はともかくとんでもない数のバイクが行き交う今となってはどう見ても危険。
それに発展と共にビルは建ち続け、とても見映えのいいものではなくなってきていますからね…。
はい!では!
今回のベンタイン市場紹介に付き合ってくれたのはこの御二方です。
毎度お馴染み、ハバタクのインターン・ザック。
この苦悶の表情は「市場が臭いから」とのことです。
そんなことより服のボタンがパッツンパッツンなのが気になります。
ネル「しいて挙げるなら好きなオカマタレントは誰ですか?」
ザク「はるな愛です。」
ネル「はい。」
Webデザイナーの桃田さん。
ネル「ベストな夕飯の時間はいつですか?」
もも「みそ汁が飲みたい時。」
ネル「はい。」
そして僕です、ネルソンです。
さぁ、それでは行ってみましょー!
市場市場というけれど、一体何があるのかな!?
ベンタイン市場は上から見ると正方形の立地に、十字架の形にくり抜いた様な通りがあるつくりになっており、そこから細い路地が枝分かれしていて商品ばかり見ていると簡単に方向感覚を失います。
ベンタイン市場の入口にて。
市場以外でもそうですが、オネム率がかなり高いです。
というか、東南アジアの結構な国の露店がこんなノリです。
なんとなく睡魔っぽいモノを配置してみました。
思ったよりおもろかった。
いきなりキワモノが売ってる!
お酒ですが、7割方が「コブラ」と「サソリ」に占領されています。
ひぃ~えぇ~!10cmは確実にありますよ!
ちなみにメコン河ツアーでサソリ酒を飲んだことがありますが、すんげえカーッとなります。
サソリが関係しているかは、分からないけど。
安物感バッチリのプラスチック製ですが、アクセサリもあるよ!
相手のファッションもありますが、女の子へのバラマキ系お土産としては手っ取り早いかも。
多分一つ50,000VND(190円程度)とかじゃないかな、まず3倍程度の売り値は吹っ掛けられると思うけど。
この辺りはもうちょっと値が上がりそう。
ちなみに、ベンタイン市場では値切りは鉄則です。
値切りをしないのであればもうちょっと質の良いモノをドンコイ通りなどで買った方が良い。
全ての商品において3倍程度は軽く吹っ掛けて来るので、本気で土産を買いたいのであればギッてギッてギリまくってください。
どんな値段でもお店の利益を損なうまでは売られないので、ご遠慮無く。
鮮魚肉の市場と定食屋を除けば、ほぼ全てのお店が値段交渉上等の構えですからね。
大体こんなプロセスじゃないかな。
1.吹っ掛けられる
2.1/10の値段を言ってみる
3.「生活デキナイ」とか言ってくる
4.「じゃあいくらなの?」って聞いてみる
5.ここから値段交渉
6.値段が動かなくなったら帰ろうとする
7.「チョット待ッテ」と更に安い値をつけてくる
こんな感じでやってればマトモな値段まで下がります。
7のアクションが無ければマジで利益を損なうレベルだと思うので、一回他店をぐるりと回ってその値段を元に再度交渉をするってのもアリでしょう。
たとえ同じ商品でも、お店によっては向こうの最初の言い値が倍違う時もあるのでそれらも参考に。
可能ならベンタイン市場以外のお店に寄って、相場感覚を身に付けて行けばもっと面白いですね。
ボろうとしているのが丸分かりですからザックザク値切れます。
それでも、「こんなもん値段分かるか!」っていう商品もあります。
それはまた、後半に。
何にせよ、お姉ちゃんやおばちゃんと値段交渉するのは普通に楽しいですよ。
時計が売られています。
「ROLEX」と書かれています。
こういうところのブランド品は基本全てが偽物と決まってます。
極端に安いから分かるんだけど、流石にこういう商売スタイルから脱却…
店員「ニセモノだよ!」
ネル「言うんかい!」
そのあとも「ハイパーコピー」だの、知らない間にアジアのマーケットは随分とオープンになっていた様です。
買う気も無いのに「高いよ~」とゴネる桃田さん。
織田一成似の男性店員と見つめ合うザック(見つめ合っていない)。
ちなみに最初の言い値は3000円(珍しく円で言って来た)。
元々買う気もなかったので立ち去ろうとすると勝手に1000円まで下げてきた。
ベンタイン市場の売り子のお姉ちゃんは、中心に行くほど美人率が高くなります。
「オニーサンオニーサン」と商売っ気たっぷりだから、奥ゆかしさってのはゼロだけど…。
「ごめんね~」と偽物時計ショップを離れてフラフラと。すると…
ズデン!!
ひっ、ひいぃぃ…ダンボール箱(中身入り)が落ちてきた…目の前に…。
上を見ると、どうやら彼が犯人です。
少年「チッ、外したか!」(とは言ってない)
屋根の上から荷物を下に投げ下ろしたらしい。
何なんですかこの、ジャングル・アドベンチャー感。
市場の外側には、服も売っています。
というか全体的に派手やな…どういうシーンで必要なのか分からない。
最近、日本人のバレーサークルに入ったザック。
「運動する時に着られる服が欲しい」と探しております。
気になったものがあったので服の上から試着。150,000VND(570円)。
あまりに無表情過ぎて、もはや服の方が本体の様に見えます。
ちなみにここでは全く値切れず、店員が指を差した方向には「Fixed price」の看板が。
市場の外周の服屋はちゃんとした?会社がお店を出している様です。
すると別のおばちゃんからウチの店に来なよと誘われたため、Fixed priceの交渉が無駄だと分かったザックはそちらのお店へ。
値段交渉するザック。
何故かこの時に限って日本語でしかもキレ気味です。
この時は原因が全く分かりませんでしたが、もしかしたら市場の匂いのせいだったのかも知れません。
店員「180,000VND。」
ザク「さっきの店より高いわ!意味無いでしょ!」
店員「プーマ。」
ザク「本物とかどうとかじゃなくて、お金持ってないの!」
話が全く咬み合っていません。
それから帰る戦法も織り交ぜつつ、最後の最後で二着150,000VNDまで落ちました。
360,000VND → 150,000VND
有り得ないほどの値引きですが、それでも店側は利益が出るっていういい証拠。
ザク「ネルソンさん。」
ネル「なに?」
ザク「5万ドン足らないんで、貸して下さい。」
ネル「無いんかい。」
隣のお店にあった、色の組み合わせがおかしいポケモンTシャツ。
ザク「ベルトも欲しいんです。」
再び値段交渉するザック。
店員「500,000VND。」
ザク「高いよ!」
店員「コレホンモノ~ニセモノジャナイ。」
ザク「本物とかどうとかじゃなくて、お金持ってないの!」
そういう戦法なのか。
このあとで僕にお金を要求してこなかったので結局買わなかったみたいです。
個人的には、DIESEL製ベルトの本物の真偽が気になるな…。
もも「バオニュー(いくら)?」
店員「ン~…」
後ろを振り返ると、桃田さんが「招き猫」の値段を聞いていました。
売る訳ねーだろ!!
え、まさか…。
売るんかよ!1,650,000VND(6300円程度)で売るんかよ!!
招き猫の目も何処か物憂げです。
金運招くために買われた筈なんですが、それすらも売ろうとする市場の商人根性恐るべし。
ちゅーかこの小判に書かれてる漢数字、よく見るとおかしくね?
ネル「ザックこれ見てみ、すごいで。」
ザク「ほんとだ。」
先端の出っ張りだけでバランスを取る木彫りのトンボ。
綺麗な電飾も売っています。
ていうかコレ、ラオスのナイトマーケットで買ったんだけど…まぁお土産なんてそんなもんか。
とんでもない種類の化粧品やブリーチが売られています。
豆、乾物、お菓子です。
こういうお店が市場の匂いの一旦を担っています。
あとは、魚介や鮮肉、そしてやっぱりドリアンとかね。
何度も言いますが、オネム率がかなり高いです。
ていうかこのおばちゃんのシャツのデザインすげーな…。
一瞬「WRRRRYYYY」って読んでまうわ。
じゃあコレも貼っときましょうか。
もも「ネルソンさん、コレ見て下さいよ。」
ネル「さっき見ました。」
ザク「さっき見ました。」
この辺りで二人にゲームを提案。
これまで紹介したものは比較的マトモでしたが、中には何が何やら分からないモノもちょいちょい見掛けます。
その値段を当ててみよう、と。
本当は一番価格が離れてた人が買うってやりたかったんですけどね、前述の通りザックの持ち金が無かったので値段を当てるだけということに。
皆さんも是非ご一緒に。
まずは手始めにコレ。
ギター…の、形をしたバッグです。
ネル「1,200,000VND(4600円程度)。」
もも「400,000VND(1500円程度)。」
ザク「800,000VND(3000円程度)。」
ネル「バオニュー?」
店員「1,320,000VND(5000円程度)。」
ネル「よっしゃ!」
AKBの衣装みたいなバッグも売ってました。
なんか他にもすげー種類のバッグが…。
完全に機能性はスルー。だけど、コレはコレでスゴイ。
値切れば800,000VNDまでに抑えられそうなので、ネタ的なお土産としては何とか許容出来る範囲かな?
次はコレ。
インディアンの木彫り?コレもう絶対ベトナム関係無いよね。
ネル「800,000VND(3000円程度)。」
もも「1,000,000VND(3800円程度)。」
ザク「2,000,000VND(7600円程度)。」
ネル「バオニュー?」
店員「850,000VND(3200円程度)。」
ネル「よっしゃ!」
最後はコレ。
ぶ…た…?
ネル「450,000VND(1700円程度)。」
もも「300,000VND(1100円程度)。」
ザク「500,000VND(1900円程度)。」
ネル「バオニュー?」
店員「320,000VND(1200円程度)。」
もも「わー当たった!」
それから奇っ怪なモノを発見。
ベヘリット…これはベヘリットや!
ベヘリット・その2。
ベヘリット・その3。
ベヘリット・その4。
という訳で遊んでみました。
ベヘリット・その1
ベヘリット・その2。
ベヘリット・その3。
ベヘリット・その4。
完全に身内だけに見せて笑いを取るレベルの画像です、失礼しました。
このベヘリット、何者かは分かりませんが、他のお店でもちょこちょこ見掛けたので流行っているみたいです。
はい!
今回の記事は随分と長くなりましたが、コレで打ち止め。
市場を出る時に、再び寝てる人を見掛けたのでアップします。
何処が「WELCOME」や。
最後に、ベンタイン市場の詳細です。
名前はChợ Bến Thành。
住所はLê Lợi, Bến Thành, Quận 1, HCMC。
他、注意点など。
タクシーで行く場合は、地図を見せれば確実ですが、「ベンタインマーケット」と言えば有名なので大抵通じます。
ココ、というより、そもそもベトナムに限ったことではないですが、バッグは盗られないように袈裟がけにするなど気をつけて下さい。
渡越二日目でひったくられた人や、ひったくられた際に指を骨折した人の話も聞いています。
また、ベンタイン市場の周辺は白タク(個人タクシー)がちらほらいます。
大手タクシー会社に似せて塗装しているものもあるのでくれぐれも選ばないように。
(ビックリするほど似せるクオリティが低いので、5秒くらいじっくり見れば分かります。)
色んな人の話を総合すると、白タクだからといって必ずしも全てが悪質という訳ではないですが、すぐに大手タクシー(VINASUN、MAYLINH)が拾える中でわざわざ個人タクシーを選ぶ必要は無いです。
いくらでも話せるな…基本的な旅行情報は、また今度まとめるか。
駐車場にバイクを預けていたため、取りに戻ることに。
ポケットに手を突っ込んでチケットを探すが…無い!何処にも無い!!
おそるおそる、駐車場のそれはそれは頑固そうな親父に事情を説明します。
ネルソン「アイ…ロスト…」
おっさん「アァ?」
ネルソン「アイロストチケット!」
おっさん「ゲッッッットアウウゥゥトオオォォ!!」
ネルソン「ひっ、ひいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!」
追い出されてしまいました。
次回、「ベトナムでバイクを取り返す方法」をお送りします。
うぅ…。