公園っていいですよね！

公衆の場という意味もある公園ですが、もともとは中世ヨーロッパの時代に生まれた言葉で、公爵が持つ園という意味で公園と呼ばれていたそうです嘘です。

 

ホーチミン市には、日本のような小さい公園は数少ないですが、ひとつの区に2〜3ほどの大きな公園があります。昼間はのんびりとした時間が流れ、読書をしている人や恋を語らうカップルがいるのですが、朝はそれとは全く違うワンダーランドが展開されているのです。

 

時間は朝の6時半、1区にあるTao Đàn公園へやってきました。
というか、もうしょっぱなからなんですけど、

 

公園内で運動している人が多すぎる。

 

というのもこのホーチミン市は大前提として車（バイク）社会、街中に網目のように道路が走っています。
何処を歩いてもその排気ガスから逃れられる術はなく、街中を歩けばかえって不健康になるでしょう。
そのため、安心して運動出来る環境が公園か、せいぜいジムにしかありません。

大通りから離れれば比較的綺麗な空気を吸える日本と違って、ここでは公園へ行くしかないのです。

 

朝に限ってはバドミントンのネットを張るために道が塞がれてしまいます。
というより、もともとそういう設備があるようなのです。

 

お互いのテリトリーの広さがあるようで、それぞれある程度の距離を空けて運動しています。

 

ん？

 

回ってるね？

 

おっちゃん回ってるね！？

 

ん？

 

あれも…

 

回ってるね？

 

おばちゃん回ってるね！？

そう、このTao Đàn公園…というより運動出来るくらいの大きめの公園の見どころのひとつがこれ。
それぞれが訳の分からない体操をしている上にそれが全く被っていないという点なんです。

同行していたベトナム人の友人に聞くと、『多分口伝』とのこと。

 

口伝てなんだよ、何脈々と受け継いでるんだよ。
百歩譲って口伝だとしても、なんで一子相伝なんだよ。

 

おばちゃん「はい！」

 

おばちゃん「はいぃ！」

 

おばちゃん「はいはい！」

 

教えたやつ、絶対ふざけてたやろ。

 

こちらは鳴子を手にしているところから察するに、よさこい踊りを練習しているようです。
以前にもこの公園では若者たちがよさこい踊りを練習している風景を目撃したことがあります。

そういえば以前にも、facebookで会ったことのないベトナム女子から「日本のよさこい祭はいつですか？」といきなりメッセージを送られたことがありました。し、知らんわ（ネットで調べて教えたけど）。

 

 

 

 

あ、

 

あかんわコレ。

 

見てたら時間が経つのを忘れてまう。

 

おばちゃん「はいいいぃぃ！」

 

もう分かったって！

 

ここは何かな？

 

どうやら見たところ、

 

欧米人の皆さんが武術っぽい動きをしています。
もしかしてそういうサークルなのかな？

 

お、剣が置いてあるやん。

 

おっちゃん「持ってみてええで。」

ネルソン　「え、いいの？」

 

そう言われて持ってはみたものの…

 

ネルソン　「ほんでコレ、どうすりゃええの？」

 

おっちゃん「（フイッ）」

ネルソン　「え？」

 

おっちゃん「（スタスタ）」

ネルソン　「…」

 

放ったらかしかよ！じゃあ持たすなや！！

 

他にもバラエティに富んだ凶器もとい武具がありました。
これを見ているとなんとなく「三国志か！」と言いたくなる（読んだことない）。

 

そんな武具を使ってみんなで同じ動きを行うようです。

 

 

 

 

あっ、

 

一人だけ全然違う動きしてたー！！

 

折角だからさっきの先生らしいおっちゃんに話を聞いてみよう。

 

ネルソン　「すみません、ちょっとお話聞かせてもらってもいいですか？」

おっちゃん「あ、ちょい待ち。」バッ、ババッ！

ネルソン　「？」

おっちゃん「ええよ。」

 

やだこの人…！

 

カメラを向けたら…！！

 

めっちゃカッコつけだした…！！！

 

ネルソン　「えっと、これっていつから始めてるんですか？」

おっちゃん「二日前からだよ。」

 

二日前かよ。

 

ネルソン　「この生徒らしい人達は？欧米人っぽいけど。」

おっちゃん「イタリア人旅行者。頼まれたから教えてる。」

 

一時滞在者…。

 

ネルソン　「おっちゃんはいつからこういうことやってるの？」

おっちゃん「わし個人はもう30年間やっとるで。」

 

ネルソン　「へー長いね、この武術？をやる上で大切なことって何？」

おっちゃん「せやな、喧嘩のためやないっちゅーことやな。あくまで健康のためや。」

 

ネルソン　「ほー頑張ってね。」

おっちゃん「おう。」

 

公園には色んな人がいるもんだなぁ、人間観察にはうってつけの場所です。

それでは最後に、おばちゃんの謎の舞にアテレコをつけながらお別れしましょう。

 

おばちゃん「やめてよこの痴漢！」

 

おばちゃん「触ったのはあんただろ？私には全てお見通しだよ！」

 

おばちゃん「おっ、こんなか弱い女性に手を上げるたぁ…」

 

おばちゃん「はいいいぃぃ！」

 

 

 

 

はい。