おこわっていいですよね！

おこわはもともと「強飯（こわいい）」と呼ばれ、それが丁寧な言い方をされたものだそうです本当です。

ベトナムの代表的な料理にソイガー（Xôi Gà）と呼ばれる、直訳すると『鶏おこわ』があります。朝でも昼でも夜でも、よく路上で売られている、バインミーと並びベトナミーズファーストフードのひとつです。

ある日のこと、

友人「すごい、自分でナンバー1を名乗ってるソイガーのお店があった。」

という友人の情報を受けて、共にそのお店へ。

ほ…ほんまや、Xôi Gà NUMBER ONEって自分で名乗ってはる。
ただ、よく見ると、“NUMBER”と”ONE”ちけーよ。

ハイフンがちーーーーーちゃく入っているあたり、

看板屋「ほら、出来たよ。」

お店　「くっついとるやないか！NUMBERとONE…くっついとるやないかー！！」

みたいなやりとりがあった上で、店側によるせめてもの抵抗という気がします。

しつこいくらいにXôi Gà NUMBER ONE。よかったね、こっちはくっついてないよ。

メニューもひとつひとつベトナム語に英語も併記されています。
一大観光スポット・ベンタイン市場のすぐ近くなので、外国人観光客も狙っているんでしょう。

路上にもテーブルとイスが並びます。
今更ですが、これがベトナムの定番の客席です。

後からWebで調べたところこのお店は在住日本人にもそれなりに知られているようで、もともとは路上だけでやっていた飯屋だったようです。それが大成功して、横並びの三店舗を買い取ってつなげたらしい。

ドアも何も無く開放感抜群です。
特 にインテリアに詳しくない路上店が新装開店すると大抵こういった、白い壁、白い蛍光灯、白いタイル床、といった白尽くしになる傾向があります。ここまで白 を強調されると日本人的には風呂とかトイレとか水回りのものを想像しちゃいますが…とはいえ、もうスッカリ慣れてしまった。

店内からの風景はこんな感じ。ベンタイン市場のすぐそばと言っても、本当に上手い具合に大通りを避けていて、車通りはあまり激しくありません。さてさて、注文を頼んでみましょう。

ネルソン「じゃ…まぁ、Xôi Gà。」

店員　　「うん。」

友人　　「他に何か頼む？」

ネルソン「ですね、じゃ…揚げ春巻き。」

店員　　「ねーよ。」

ネルソン「じゃ…この豚肉がどうのってやつ。

店員　　「ねーよ。」

ネルソン「…。」

店員　　「…。」

メニューの意味、無いじゃん。

まぁ、ベトナムだと日常の光景なんですけどね。コレ。

1分もしない内に出てきます。これでお値段、15,000ドン（執筆日現在で70円程度）。

ネルソン「バク、バク、モグモグ…ングッ」

っまぁーーーーい！！（うまい）

これは、やばい、想像していた1.5倍は美味しい！（褒めてるんだぜ！！）

日本のおこわと言えばもち米で炊いた炊き込みご飯というものだけど、こちらはもち米を味付けせずに炊き、その上に割いた鶏肉と揚げたネギをまぶしたといったもの。程良く塩も振られていて、鶏肉は脂が染み出し、ネギは香ばしく、もち米はお腹に溜まりそう。

た だ、気になるのはボリュームが腹5分目といったところ。間食には十分ですが、食事として食べるなら何か付け加えるか二つ頼んだ方がいいでしょう（それでも 150円越えない…）。生春巻と、ネムと呼ばれる豚ソーセージをバナナの皮で巻いて発酵させたものがありました。後者はその酸味にクセがありますが、ここ でのネムはトウガラシ一本丸々とスライスしたニンニクが入っていて、食べ慣れるとめっちゃ美味いです。

＊＊＊

Xôi Gà Number ONE
住所：15 Nguyen Trung Truc, Dist1, HCMC

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