
海外(ベトナム)と離島(沖永良部島)で計15年間を過ごし、再び東京に戻ってきた私、ネルソン水嶋。しかし、これまでリモートでお仕事をいただくことが当たり前だったことと、かつての東京時代は一介のサラリーマンだったため、東京でどのように仕事を組み立てていけばいいのか分からない!切実に困った!しかし、うれしいことに、東京には大切な友人たちがけっこういてます。
そこで、彼らが今どんな仕事をしているのか教えてもらうポッドキャストを始めることにしました。1次産業が基幹産業である沖永良部島から、3次産業が約9割を占めるという大都会・東京へ。記事を書くなどデジタルワークの多い私もまた3次産業の従事者ということで、「東京3次産業物語」というタイトルに。よちよち歩きの音声コンテンツになりますが、どうぞお付き合いください。
第1回目のお相手は、かれこれ20年の付き合いの友人・ポール。私がベトナムや沖永良部島にいた頃にも訪ねてくれ、島には3度来てくれました。奄美大島と徳之島を旅したのもよい思い出。もともと広告クリエイターになりたかった私にとってポールの仕事内容はとても気になるところ。最近まで約1か月の南米旅行へ行ってきて、それから帰国したポールとランチがてら話しに行きました。その内容はもちろん、海外旅行で現地と日本の比較から見える文化や価値観の話で盛り上がりました。
ポッドキャストを聞く方はこちらから。ここでは、内容を文字起こしして、編集を加えたレポートを掲載します。
内容をAIでインフォグラフィックにまとめたものはこちら。

録音した場所はこちら。
スペイン語の挨拶とボリビアの方言(ポールの南米旅行の土産話)
ポール: (スペイン語だと)ブエノスディアスは「おはよう」とか「こんにちは」。滞在していたボリビアのサンタクルスっていうところでは「S」が落ちる方言がある。ブエノ(ス)ディア(ス)だから「ブエンディア」。飯食って「ブレンディア」みたいな言いやすい感じで。サンタクルス方言だからそれで喋ると「あれ?こいつサンタクルスなまり?」ってなる。
ネルソン: サンタクルスはボリビアの中での例えるなら、日本のどういう地域に近い?
ポール: 要はラパスが圧倒的に有名で、首都ではないけど東京みたいな。大阪というと大げさかな。
ネルソン: ベトナムで言うとホーチミンみたいな?
ポール: サンタクルスは名古屋。あんまり見るべきものはないけど、って言ったら名古屋の人に怒られるか。外国の人がそこを目がけては来ない。ビジネスとかはあるけど、観光地ではない場所。
ネルソン: その国に行って2回目とか3回目とかで行く?
ポール: でもないかな。ボリビアに行くっていうと、やっぱアンデスの山々の方に面白いものがある。日本で言うと富士山。大自然だから行こうみたいな。そっからだいぶ離れて標高もゼロに近い、普通の町がある。ちょっと今回写真をいっぱい撮りまして、本にしました。
ネルソン: 前も海外世界一周してる時作ってたよね。シリーズになってるんだ。前作ったやつ。これがあるとまた3回目行きたくなるなぁ。
ポール: 前回は「グラデーション」っていうテーマで、色をなんとなく分けて。
ネルソン: いいコンセプト作ってるね。また上等な質感やな、この本。
ポール: 富士フイルムのサービスで、普通に画面上でレイアウトして文字置いて、フォントも6種類ぐらいから選べる。
ネルソン: 富士フイルムがこのフォーマットを用意してるんだ。
ポール: PhotoZINE(フォトジン)っていう有料のやつ。一冊3000円ぐらい。送料だけが一緒で。大量生産向きではないが、個人の趣味としては全然安いぐらい。
ネルソン: 写真家のポートフォリオとかで需要ありそうね。
ポール: だいぶ俺は格好つけてこの文庫本サイズにして、黒い風合いの紙にして、白字にしてるからぽく見える。この色と文字とサイズとかがいくつか選べる。普通はA4ぐらいで白紙で、バラバラ配置して写真集っぽくしてるのがスタンダード。これは小さくして1ページ1枚にして完全に同じようにしてる。こういうアーティスティックなものも作れるし、仕様によっては普通の写真も。例えば運動会とかだったらでっかいのにいっぱい配置すれば楽しい。普通の卒業アルバムみたいな。そういうのはできる。
ネルソン: 島に長かったから、古い写真アルバムがそれぞれの家にあるわけよ。もうそれがどれもボロボロで。知り合いやおばあちゃんの写真アルバムとかを一部スキャンして色付けとかをしてたんだけど。データにしたところで年寄りにはデバイスとか持ってないから普段から見ることができない。だから、スキャンして色付けしてもう1回綺麗な状態で復元をするっていうのがあったら、もしかしたらお金を出しても見たいかもなって思ってた。これは富士フイルムの写真カメラ持ってなくても作れるんだね。
ポール: 何でもデータぶっ込めばやりたいようにできる。
ネルソン: 覚えとこう。こういう使い方もできるんだね。
ポール: 普通に作るとこういう感じで、多分こういう風に使ってって最初のコンセプトがある。
ネルソン: 本当、物は使いようというか、使う人によって全然変わるね。
ポール: 結婚式とか子供が生まれたとか、人生の節目で作るインドアギフトって書いてるぐらい。相当変なマニアックな使い方してる。こんな感じでやる。一番ちっちゃいやつにして、黒にして。
ネルソンの経歴と人生のフェーズ
ポール: お帰りなさいませ。何年ぶりなん?東京に住むの。
ネルソン: 15年。大阪で生まれ育ち、東京で5年システムエンジニアとして過ごし、その後ベトナムに渡ってトータル8年くらいかな。途中バンコクにもいたけど。そこからコロナを挟んで沖永良部島に行き、そっから6年くらい。
ポール: 5年6年で移動してるんだ。子供って学校変わるやん。それが大体3の倍数。小学校は6年、中高6年で、俺は大学院に行ったから6年だった。6年で人生のフェーズを変えてるっていう意識はすごいある。営業を6年やり、クリエイティブを6年やり、転職して3年働きみたいな。
ネルソン: 石の上にも3年ってよく言ったもんやね。しかもこの仕組みも国によって全然違うから。子供時代の感覚や捉え方が一人一人全然違う。うちのおばあちゃんが戦前生まれで、戦前の時は小学校6年までで、後は高1、高2だったらしい。高等小学校だから。だから8年、8年ね。それが終戦を迎えた時に高2だったから、おばあちゃんなりの言い方で、「中学校3年生というレッテルを貼られた」と。そしておばあちゃんは中卒となったという感じ。
ポール: 免許とかもあるよね。第2種相当みたいな。昔はとにかく免許あれば何運転してもいいっていうのから始まって、途中からさすがに違うだろうってタクシーの第2種とかトラックの大型免許に分かれた。
ネルソン: へーー。
AIの進化と仕事のあり方
ネルソン: ポールの仕事は今、AIもいろいろ使ってそうやけど。
ポール: AIで違うビジネスやりたいっていう人の、投資家向けムービーを作るのを手伝う。だから結局やってることは得意分野に戻ってくる。プロフェッショナリズムが使えるところに戻っていく。
ネルソン: そこが一番のクレジット(信用)になるから。
ポール: 道具箱の中にAIも入ってますよって人がいる。それによって失う仕事ってある。翻訳とかQ&Aを作るとか。気になること全部メモして投げたら綺麗なQ&Aになる。これまでは人に頼んでたけど、さすがにAIにやらせるかとなる。考えるとか最後全部チェックするとかは人間がやってる。0から1、9から10は人間で、2から8はAIに本当は向いてる。
ネルソン: アプリそのものを形にできるっていうのは裾野が広がってるけど、なぜこれを作れたかっていうノウハウがあったから作れてますっていうのは本業に帰っていく話だろうなと思って。
ポール: 各分野のプロの人から見れば、100点ではない、自分の仕事として出すには恥ずかしいぐらいのものが5秒で70点で出てくる。それは自分の満足度的には使えるものではないか。資本主義社会では、それを選んで動いた方がいいってなる。
ネルソン: (最近リリースしたAIライターアプリの)VWRITTERを作るきっかけは、ある会社がAIで記事を書いたけどダメだから作ってと言われて、自分でプロンプトやってやりますよって言って、高品質なものができた。人間の手も入ってるけど、ライターで編集者だから完成品がイメージができるし、緻密なプロンプトを出せるから。使う人によってこんなに違いが出るのは驚いた。指示したプロンプトを事前に入れ込んだ上でインタビューしてくれると思って作ってみた。
東京と海外、地方のコミュニケーションの違い
ポール: いい鞄持ってるね。
ネルソン: あなたから教えてもらったやつです。愛用してるわ。自立しないのがちょっと大変だけど。でも自立する機構をつけると重くなるだろうから。
ポール: 本とかファイルとかでぎゅんぎゅんに詰まってたら立つけど。
ネルソン: 自立しないなって思うシチュエーションが島だったら多かったのかな?都内とかは訪問先の打ち合わせとかでも置くところがあるから、立てかけられる。島だとそういう場所がないからね。環境が違えば需要も違うし振る舞いも違う。5年前の東京に比べて色々気づく。
ポール: まだ2日くらいでしょ?1ヶ月後にまた考えた方がいい。
ネルソン: 電車や駅のホームで看板が並んでて、大体クリニック系が多いんだけど、眼科が一番文字のフォントがでかいの。目が調子悪い人が見てるから読めるやつじゃないといけないんだなと。耳鼻科は顔のイラストがあって日本語と英語で部位の名前があるんだけど、目だけが病気の名前になってる。これはクリエイティビティの問題だろうと思って。
ポール: 情報量がめっちゃ多いなってことね。
ネルソン: なんだこの情報量の多い場所はって、新鮮だから気づきやすいんだろうな。
ポール: 南米行った時気づいたのは文字が少ないなと。あっちは喋る文化。おしゃべり文化でラテンな感じ。知らない人と近づいたら喋るのが当たり前すぎる文化。フランス人がすごいおしゃべり好きで、議論好き。お前はどう思うんだってふっかける。スペインはもっと情報交換をすごいする。店が閉まってたらそこに2人集まってきて、「閉まってるな」「店主怪我したらしいよ」「教えてくれてありがとう」って。日本だと張り紙がしてあって終わりだけど、あっちは誰かが喋るからそんなことしない。
ネルソン: 島の情報の広がり方が歴史の流れと共に変わっていってるのを感じることがある。島でも今は、行政の情報はLINEとかで受けてる。その前は防災無線。防災無線がなかった時は印刷して渡す(注意:時系列は曖昧です)。そのために集落の組長さんの家に集まって配布する。おじいちゃんが組長になった時はみんなにお茶出さなきゃいけなくて大変だったっておばあちゃんが愚痴ってた。時間が経てば経つほど人が触れ合わなくなってくる。技術で便利になるってことは人が動かなくて済むってこと。
ポール: 世界を回ってた時、途上国では相部屋に泊まるし、先進国に行けば行くほど個室に泊まる。お金があると人は孤独になるんです。なければないほど人に頼って、みんなと喋ってなんとかする。お金があると人と喋らないなと。孤独はお金で買うんだと。
ネルソン: ポールは外国に旅行して比較してそこに行き着いて、俺は東京、ベトナム、沖永良部島って行って同じようなところに行き着いてると思う。世の中いろんなサンプルだらけだ。
旅先での出会いとマッチングアプリの新しい使い方
ポール: 最近知らないやつと積極的に会って喋ってる。旅してるやつとマッチングアプリで。近くにいるからお茶しますかって。大体みんな海外生活をしたことあるから、英語で外国の人と繋がるし、最近よく喋ってる。
ネルソン: なっていうアプリ?
ポール: バンブル。一応男女の体になってるが恋愛っぽい感じではなく、普通に会って喋るみたいな。次にどこの国行くんですかって、基本、話のテーマは旅。日本に住んでいる外国人にとっても、日本人の友達を増やすやつ。一旦人間同士でとにかく喋ろうぜっていう感覚が合う。目的があって会うんじゃなくて、心を広げるみたいな。いろんな人と出会いたいっていうところでハマってる。お互いにプレッシャーがない。(恋愛的な)ジャッジしなくていい。
ネルソン: 以前ベトナムから戻ってきた時に、海外に住んでいた人のインタビューメディアを作ろうって言ってやったことがある。住んでいた国が共通するとめちゃくちゃ面白い。同じ釜の飯食った感じが出る。
ポール: 日本だと海外で暮らしたことある人特有の雰囲気が共通してる。だから会うのも苦労しない。
SNSの炎上と情報の単純化
(ここまでの話の経緯は個人情報なので省略します)
ネルソン: 最近、不特定多数の人が見た時にどんな立場の奴がいるか分からないから難しい。ライターとして記事をよく書いていたときも最初は好きで読んでいる、親切な読者が多かったけど、時間が経つにつれてTwitterが荒れていって、しんどくなってやれなくなった。
ポール: 文芸評論家の若手が、編集者との校正のやり取りをツイートした瞬間に大炎上した。校正の人を馬鹿にしてるのかって。文系文学好きみたいな人が超燃やして。
ポール: 日本のいいところ悪いところ色々目につくけど、悪者を叩いていいって思う力が強すぎるのはすごい怖い。
ネルソン: 常に悪人を探している。数時間前にSNSに書いたんだけど、沖永良部島の不審者情報で30代から40代の男性から「どこに住んでるの」って聞かれたのが卑猥な発言だと流れてて。(あくまでそれだけ聞けば)別にそのセリフは卑猥でもなんでもない。でも不審者情報として出てる。個人的な恨みでそれができてしまう。全て個別のものであり、その時のニュアンスだったりを把握しないと本当は分からないが、一律不審者にされてしまう。システムの不完全さを感じる。霊長類学者の山極さんが、信頼関係を築けるコミュニティは150人くらいがマックスだって。
ポール: 顔が覚えられる限界だわ。
ネルソン: 情報が増えてくると覚えきれないから単純化して、不審者というカテゴリーにまとめて処理をする。
コンテンツと関係性の消費
ポール: 最近ポッドキャストが流行ってるのは情報の豊かさだと思う。ノーカットで2時間ダラダラ喋って、昔は編集者が5分番組にして面白いとこだけをやるのがコンテンツだった。テレビ全て編集が入って、正しくして面白くして綺麗にパッケージングして、それがカルチャーを作ってる時代だった。でもそうじゃないとこに豊かさがあるって気づいてる。この二人の関係性やノリの方を消費してる。
ネルソン: 嵐がなぜ人気なのかって、あれは関係性を消費してるって聞いたことがある。
ポール: わちゃわちゃしてるコミュニティを消費している。親戚のような気持ちでみんな聞いている。
ネルソン: べとまるはそんな節があった。よく友達が出てくるので、読者から「まさよさんのファンです」と言われたり。俺じゃないんかいみたいな(笑)。
ポール: そのノリを消費されてる。YouTuberが面白いかどうかの議論もそれに帰結する。面白いかどうかじゃなくて毎日見ていて親戚かどうかが大事。あいつがあんなところに行って失敗したから面白い。企画が面白いとかどうでもいい。水曜どうでしょうも、スターになる一歩手前でミュージックステーションに出ることになった裏側をずっとホームページに載せていく。その気持ちでこっちも見てる。知らない芸能人が出てるからって見るのとは見方が真逆。テレビ番組みたいに作り込まれたエンターテイメントは、みんな食い続けるのを諦めたというか。情報が増えてバレてる。演出された作り物であると。昔は知らずに見てた。ドッキリ番組も怒ってる人は本当に怒ってると思ってた。でも今はみんな知ってる。番組だからやってると思ってるからこそ、本当のことをダラダラ喋ってるコミュニティをしてる人がそこに入っていった時に何が起こるかの方が気になる。裏側とかメイキングの方が気になる。クオリティがない方が本当っぽい。
ポールの仕事の変遷と現在の働き方
ネルソン: (このポッドキャストは)15年ぶりの東京でルールが分からない中で、新たに仕事を組み立てるということで色んな人に仕事の話を聞いていくのが文脈として面白いかなと。いまさらだけど、ポールの仕事について教えてください。南米旅行に行く前の仕事の状態は。
ポール: クリエイティブディレクターとして、クライアントがあって代理店がいて、そこに依頼されてブランドを年間単位で見る。毎月撮影があって、全体を統括する仕事があったり、フリーランスっぽい単発のCM考えてコピー考えてみたいなのもあった。もっと直接クライアントと社内のビジョンやミッションを整理したいみたいなやつとか。経営陣全員にインタビューして、強みや今後の方向性を言語化して共通のビジュアルやトークのルールを作る。コンサルっぽい話から映像制作まで全体を見る感じ。最近はそれにプラスしてAIで映像や画像を作るのにチャレンジして、それを見た人がうちでもやってくれとなる。ディレクションで絶対に人を入れないとできなかったことが一人でできちゃう。
ネルソン: 会社員の時と仕事の幅は大きく変わった?
ポール: 逆に小さくなった。基本的にはでかい会社だとでかい仕事をもらってきてそれをやる。個人だと数百万、数千万ぐらいだからスケールは小さくなったけど、その分トップとの距離が違う。関係は深くなった。会社員だと営業からしか仕事が来ないけど、この立場だと代理店、制作会社、謎のプロデューサー、メディアから直接来る。仕事の角度が広がる。友達の紹介で知り合いの社長が困ってて入ってみてくれないかってこともある。
東京のビジネスにおける「信用」と「リアルな繋がり」
ネルソン: ベトナムや沖永良部島にいた時は、遠く離れたところからウェブ記事などの仕事をもらうのが当たり前だった。仕事を通して関係性は築けるけど、最初に会ってないし一緒に飯も食ってないし、確たる信用が作れてない感じがした。
ポール: 東京の社会で、こいつは逃げない奴なのかっていう社会人としての信用みたいなものが会うことで生まれる。
ネルソン: フリーとして遠隔の仕事しかしてなかったから、対面で会って仕事していくっていうのがすっぽ抜けていた。リアルで会うことの絶対的な大事さがある。オンラインでやり取りしている案件で、東京来たら取材に同行していただけるんですかって聞かれて、遠隔でもできてるのに同行しなきゃいけないのかって思ったけど、実際に会うだけで信用関係が生まれたり細かい話が聞けたりする。
ポール: 会社を訪問した時、廊下を歩いてエレベーターホールに着くまでの30秒で次の仕事が生まれることがある。最近何やってるんですかって。その人そのものが付き合うに値するって思わせられると、別の仕事が来ることもある。
ネルソン: 状況の演出というか、身なりをちゃんとしろって兄から言われるわ。
ポール: 企業に行く時にシュッとした感じで行くっていうのは変な奴じゃない、急に逃げたりしないって思わせるため。
名刺の工夫とフリーランスのセルフブランディング
ポール: 代理店だと勘違いしちゃうのは、一緒に営業が行ってくれるからこそ私服でいい。代理店が50年積み上げてきた信用があるから。一人で名刺持った奴が派手な感じで来たら大丈夫かなってなる。
ネルソン: 派手な名刺作っちゃった。
ポール: 別に名刺が派手なのは面白い人だねってことでいい。ギャップなんですよ。きちんとした格好してた方が面白い。きちっとしてるのに面白い名刺だと、すげえちゃんとした常識っぽいけど作るもの面白そうってなる。スマートカジュアルぐらいでいい。仕事が増えてくると自然に戻っていく。最初は入り口気をつけるぐらいでいい。
ネルソン: 自分のブランディングがサブカルライターみたいになってる。そこから抜けれてない部分がある。
ポール: 俺も変なブランディングになってて、名刺もポール押し。仕事も3分の1ぐらいポールさんって呼ばれる。意外とかたい会社でもポールさんに頼むかとなる。意外とこの名付けはいい方に働く。ネルソンもあだ名感が強くて距離感がいい。(ポールの名刺は)裏面に作ったものを載せてる。Googleスライドでフォーマットを貼ってるだけ。
ネルソン: 俺も手抜かずにこういうページ作るか。
働き方の意識変化と海外旅行
ネルソン: 南米への旅行のあとで仕事を組み立て直してるって言ってたけど、変えていくことはある?
ポール: 昔はコンペを断ってた。準備が大変でダメだった時無駄だなと思って。でも帰ってきて、年々こだわりがなくなっていく。その人が喜ぶならやってあげようかぐらいの感じで働いてる。絶対こうじゃなきゃなみたいなことが本当になくなってきてる。余裕が生まれてきたというか、昔は仕事が趣味だったけど、今は仕事は仕事だなと思ってやってる。逆に趣味が旅とかAIで何か作ることに向いてる。2022年まであんまり海外旅行に行ってなかったけど、それから毎年1ヶ月行くようになった。スポット仕事が1回止まるから、またやろうみたいな感じになる。
ZINEフェスとニッチなコミュニティ
ネルソン: しばらく基盤を作ってからだけど、ソウルのジェさんの納豆の店行こうや。
ポール: ソウル、9月に行きます。おすぎ(友人)がマイル修行やりたいって。
ネルソン: 9月はベトナム行ってるかもな。ベトナムにある狂ったディズニーランドっていう遊園地の、ZINEを作る話が出て。
ポール: スイティエンパークね。
ネルソン: あぁ、ベトナムに来たときに行ったか。今あそこの前に地下鉄の駅ができたらしい。スイティエンパークは値上がりしてるっぽい。
ポール: (スイティエンパークも)インターネットがサブカルチャーだった時代のものが、今はメインカルチャーすぎてみんな知ってる。最近アプリで喋った人に、ZINEのフェスがあるって教えてもらった。各地を回っていろんなとこで毎月やってる。割とボランティアーチックな運営で。
ネルソン: 指さし会話帳を仕事で手伝ってるから、何かできないかと。
ポール: 東京はマニアックなことでもちゃんと人が集まる。
ネルソン: 東京は、どっかにボール投げても必ずそこの数の人が当たる。
ポール: 1200万人が住んでる経済圏の価値ですよ。
ネルソン: ベトナムの日本食店が分業化・専門化していくプロセスと同じ。母数が増えてくるとニッチな需要が成り立つ。それが東京。
これからの姿:AIスタジオと公民館
ネルソン: 最後ですが、どうなりたい?以前はスタジオを作りたいって言ってたけど。
ポール: 物理的なスタジオにはなってないけど、自分がスタジオになりたい。AIが後押ししてウェブ上にAIスタジオ「ポール」を作った。パソコンがあれば俺がスタジオ。ミニマルに叶ってるけど、まだ70点だから世の中に新しい価値を出すところまでは行ってない。自分が色々作れるマシーンになるのは楽しい。何かになりたいわけではなく、健康に楽しいことをして、旅して新しいことを作ったり役に立ったりして楽しく生きていきたい。
ネルソン: 俺にとってのスタジオは「公民館」かもしれない。公民館はいろんな人を繋ぐ場所。東京における公民館になろうかなと。人を集めて何かアクションが生まれる場所を提供したい。
ポール: ネルソンは昔から大勢を集めて遊びのルールを考えてどっか行くとかやってたから、一貫性がある。大喜利をやったり花見をやったり。ブログやコンテンツを作りながら、実はコミュニティを作ってる。
ネルソン: 変わらないよね。それが島に行ったことで、地縁で繋がるコミュニティにだいぶ目が向いた。それで今、東京に来ている。
ポール: おすぎも帰ってきたし。全員集まって連携をする、ユナイトな感じや。
ネルソン: また何かやりましょう。