このようなアニメイベントも、最近では場所も頻度も増えている気がします。楽しそうで大いに結構だし日本人として嬉しいのですが、「顔面漂白してない?」っていうコスプレイヤーもいて、私はただそれだけが心配です。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/09/10
このようなアニメイベントも、最近では場所も頻度も増えている気がします。楽しそうで大いに結構だし日本人として嬉しいのですが、「顔面漂白してない?」っていうコスプレイヤーもいて、私はただそれだけが心配です。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/09/10
オタクっていいですよね!
オタクの語源は、家に引きこもるということで「お宅」から来ていますが、中華圏では同様の由来から「宅男」と呼ばれているそうですこれほんと。
昨年もレポートした、ベトナムのオタクの祭典「マンガフェス」。
今回も開催されるとの話を聞きつけ、ベトナム人の友人Trangさんと共に行って来ました。
ちなみにTranさんは以前にベトナム縦断自転車レースの記事にも登場しています。
ま…撮り忘れちゃったから、Tranさんは一瞬たりとも登場しないんですが。ごめんねー!Tranさん!
目次
開始は8時で、この時は既に14時を回っておりました。
会場付近には市民の足であるバイクがひしめき合っています。
会場前の看板は初音ミクのようですね。
何かとパーツが足らない気がしますが、やはり初音ミクのようですね。
なお、その下では、
いつもと違う様相に戸惑いながらも商売を続けるおばちゃん達が鎮座していました。
時代が…あたしらを取り残しても…ここでフォーとちまきを売り続けるッ!!
なんてことは別に思っていないでしょう。
スポンサーの数も昨年に比べて随分と増えました。
去年はこの4社だけだったことを考えると、ベトナムのオタク業界は熱い!と言えます。
相変わらず行列が行列の体を為していませんが、チケットを購入します。
一人45,000ドン(210円程度)だそうです。
会場には色々なものが販売・展示されていました。
初音ミクの痛車。デザインこそ違いますが、去年もありました。
ベトナム人メイド喫茶・べともえ。
ホーチミン市在住日本人ならご存知の方も多いでしょう。
これはねんどろいどってやつですね。
アニメやそれをモチーフにしたデザインがプリントされたバッグ。
ベトナム語版の漫画も売られています。
一昔前の少女漫画って感じ…オリジナルは日本かな?
これを…
クールジャパンとして…
推しだすのはちょっと恥ずかしい気も…。
こういうジャパンカルチャー系のイベントには、大抵韓流グッズが紛れ込んでいます。
一応「マンガフェス」なんですが、韓流スターはマンガじゃないしなぁ。
おや?行列が…。
日本のアイドルもフェスに駆けつけてきたようです。
福岡のご当地ユニット「Rev. from DVL」ですって。
こうして実際に日本からやってきて貰えることはいいですね。
ベトナムの人達にとっても親近感は全く変わってくると思います。
色々な催し物があり、客側も店側も盛り上がりを見せてきました。
お客「わーーーーー!!」
ネル「!?」
声の上がった方向に視線をやると…
ちょ…!
超大型巨人や…!!
『進撃の巨人』の超大型巨人やないかい……!!!ていうか、ちょっと襟足はみ出してるやないかい……!!!
この盛り上がり、『進撃の巨人』はベトナムでも人気があるようです。
このステージの上では、立体機動装置を装着した二人の兵士と巨人が立ち回りしていました。
まぁ、兵士は飛んでもねーし、巨人はデカくもねーけど。
そのあとは何故か抱き合って終了。何故か、抱き合って。
多分、すっごい練習したんだね。それが成功したから嬉しいんだよね。
でも、ステージ降りてからやろうや。
ネルソン「あれ何やってんの?」
Tranさん「オークションですね、ポスターを売っています。」
ネルソン「あれは何?」
Tranさん「マンガフェスで使った幕ですね。」
ネルソン「まさかあれも…」
Tranさん「はい、オークションに出します。」
なんでもかんでもやな…確かにイベントが終わったら使い所なさそうやけど。
折角Tranさんがいるということで、会場に来ているベトナミーズオタクにインタビューしてみました。
ネルソン「ねぇねぇ、ちょっと話聞いてもいい?」
オタク 「は…恥ずかしいな、顔は撮らないでほしいよ。」という訳で、
鈍く光る木の葉の里の額当てだけ写させてもらいました。
ネルソン「マンガフェスの参加は何回目?」
オタク 「今年が初めてです。」
ネルソン「その額当ては、やっぱりNARUTOが好きなの?」
オタク 「はい、五年前から見ています。」
ネルソン「他に好きなマンガって何?」
オタク 「『ポケモン』、『ドラえもん』、『遊戯王』なんかが好きです。」
ネルソン「ありがとう!」
日本だとさっき出たマンガも好きな人のタイプが分かれそうなところだけど、ベトナムだと「日本のマンガ」ということでひとつの大きなジャンルとして見られているのかもしれないなぁ。
お…あれは何をしてるんだろう?
ネルソン「ねぇねぇ、君たち何してんの?」
少女たち「私たち、絵を描いてます!」
ネルソン「おぉ!」
一人ひとり、自慢のイラストを見せてもらいました。
いや…なんつーか……すみません!普通に上手いな!!
流石に器用だと言われているベトナム人、日本の女の子が描くのと違いありません。
そしてやっぱり腐女子は国を越えても腐女子だな、うん。
ネルソン「みんな、いくつなの?」
少女たち「大学…三年と一年です。」
ネルソン「へ~、好きなアニメやキャラは何?」
少女たち「『デュラララ!』や『初音ミク』が好きです。」
ネルソン「そうなんだ、マンガは描き始めてどれくらい?」
少女たち「(それぞれ)四年、子供の頃から、十年、十一年です。」
ネルソン「長いな…やっぱり、漫画家になりたいの?」
少女たち「はい!」
うーむ、ベトナムから日本へ漫画作品が逆輸入される日もそう遠くはないかもしれんな。
目標に向かって突き進んでほしいよ、未来のベトナムの漫画界は君たちの肩に掛かっている。
ところで、こうしたイベントには欠かせない「あるもの」をまだ紹介していませんでしたね。
アニメ系のフェスといえば「コスプレ」です。
場所がベトナムになってもその点は変わらず、むしろ昨年以上に数が増えていました。
何にせよ、一挙にどうぞ!
もちろんコスプレイヤーだけでなく、一緒に写真を撮っている来場者もいました。
さきほどステージに上がっていた「進撃の巨人」の兵士も…よく見ると凝ってますね。
会場にはコスプレグッズを販売しているお店もありました。というより、工房に近いなコレ。
気合が入っているなぁ。
ベトナム人に見えない…。
もはやこの三人、ノリノリである。
しかしこの日もベトナム南部らしい炎天下。
キャラになりきるためとはいえかなり暑さがこたえるようで、コーラを「ズゴーッ」と一気に飲み干す。
お客「きゃーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ネル「うるさい!何だ!?」
なっ…
なんだこの人だかりは!?
ここだけ人気絶頂期のBEATLES状態じゃないか!!
彼らが通る道に、
群衆(ほぼ女子)がついていくついていく。
何処のモーゼだよ。
しかし特に黒髪(リボーンの雲雀恭弥か)の方、ベトナム人には見えなかったな、中華系かな?
いきなりこんな人気なのだから、実はベトナムのコスプレ界では有名な人なのかもしれん。
しかし、すれ違う青年たちの表情…
実に良い。同じオスとして感じる苦虫を噛み潰したような心境が見て取れる。
ほんで今たまたま気付いたけど、
君はあれだよね?たまたま前後に並んでるだけだよね??
目が4つある訳じゃ…ないよね??
あれ…お前まさか…引っ込めドアホ!
マスク外して普通にステージ見てんじゃねーよドアホ!!
そしてお前は何を…。
その背中で一体何を背負っている。
コスプレすることでテンションが高まっているのか、
他の女性コスプレイヤーに言い寄る男性。
女性、露骨に嫌そうな表情で顔を背けていました。
にわかに賑わいはじめ、何事かとステージを見ると…
なんかゴチャゴチャしてました。
コスプレイヤーがそれぞれパフォーマンスをしながら続々とステージに上がっていきます。
ステージに熱い視線を送るベトナムっ子も、
コスプレイヤーの一挙一投足に黄色い声援(もはや雄叫び?)を上げます。
このコスプレコンテストはマンガフェスの中でも注目のイベントのようです。
コスプレイヤーが続々と増えていきます。
このあたりから我先にとイスに登り出し、何かと周囲が邪魔くさくなってきた。
自分自身もイスの上に登る。
最終的にステージはこれだけのコスプレイヤーが。
ステージに穴が開かないか不安だよ…ベトナムだし。
ベトナム語でMCが叫びます。
何を言っているのか分からないけど、多分コンテストの結果を言うのでしょう。
さぁ、一体、この中の誰がベスト・オブ・コスプレの栄冠を手にするのだろうか!?…
ワクワク…ドキドキ……
ガタッ ガタガタッ
!?
お客「さ、かーえろかえろ」
なっ!なんでやねん!!なんでやねん!!?
その直後にコスプレイヤー達もステージを下り、訳も分からぬままコスプレコンテストはお開き。
どうやら、コスプレコンテストは別日程で、ただのお披露目会だったようです。
しかし相変わらずベトナム人の頭の中に「余韻」という単語は無い…。