麻婆豆腐っていいですよね!
麻お婆さんがつくったから麻婆豆腐と呼ぶそうです嘘です、でも半分は本当です。
アバタ顔のお婆さんがつくったから、その意味を示す「麻婆」が付くらしい。
中華料理は日本人にとっても馴染み深く、たとえば麻婆豆腐を食べたことがない人はほとんどいないでしょう。ベトナムにおいて日本食はやはり高級な部類なので、なんとか現地価格で日本食に近いものを食べたいと思い、在住者の皆さんの多くもアンテナを立てられていることだろうと思います。少なくとも私はそう。
そこで我々にとって有り難い存在が、中華料理。
ベトナムの屋台メシほど安くはないものの、日本食に比べて安く食べられる場合が多い。
ホーチミンの場合は5区や6区のエリアを「チョロン」と呼び、広範囲に渡る中華街として位置づけられています。すると当然、美味しい中華料理店はその範囲に集まっている訳です。今回はそんな中華料理店の中の優良店をご紹介します、もちろんあの人が。
神崎「そうだな、今日は…」
神崎「中華なんていいんじゃないか」
このカポエイラを習ってそうな髪型の男性(偏見)は、人呼んで神崎。呼ばずとも神崎。
彼は毎晩、おいしい食事を求めてホーチミンの街をさまよい歩いている。
神崎「飯鶏…いや、これは右読みか、東源鶏飯…鶏飯!チキンライスか!」
神崎「コンロの上に小さい土鍋、鶏飯以外にいろんなおかずがあるんだな」
神崎「これだけ豊富なら満足できそうだ、よーし…今夜はここに決めた!」
ネルソン「じゃ、神崎さん、今回もよろしくお願いします」
神崎さん「うん、よろしく」※孤独設定が面倒になってきたので、今回から孤独になりません。
とサラッと登場させていただきました、内田さんです。
ホーチミンでスマイルデンタルセンターという歯科医院を経営されている院長さん。
なので、ここ以降、「内田先生」としましょう。
神崎さん「一応孤独って入ってるのに、そんなに人を登場させちゃっていいの?」
ネルソン「多い方が楽しいんだからいいんですよ!ただの設定なんだから!」
神崎さん「それ言ってる時点でもはや設定ですらないじゃん」
ちなみに今後ろに引いて撮るとこんな感じ、いや~孤独じゃないね~。
さて、頼んだメニューは…。
店名と同じメニュー、東源鶏飯。
そして…。
ネルソン「あれ?さっきシウマイ頼んでませんでしたっけ??」
神崎さん「うん、頼んだんだけど…」
神崎さん「これらしい…」
ネルソン「予想外やで…」
ま、まぁ、この正体はあとで暴いてみるとして、とりあえずいただきましょうか。
ボッ(空気を切り裂き箸を取る音)
神崎さん「中華料理はテンション上がるね~」
神崎さん「うまいっ!!」
ネルソン「美味さで顔がとろけてやがる…!!
」
神崎さん「ネルソン君も食べなよ、麻婆豆腐美味いよ」
ネルソン「はい(パクモグ)」
あ、ほんとだ。マジでうめぇ。
ひき肉はほろほろになるまで煮込まれて、ラー油は多めでピリッと辛し。
また、鶏飯のご飯が白米と思いきや、鶏のスープで炊いているらしくほのかに旨味がある。
内田先生に言わせると、「ねぎ味噌が欲しくなる」とのこと。
食べて納得、確かに味はあるが本当にほのかすぎてガツンとした味がほしくなるかも。
だからこそ!麻婆豆腐との相性が良すぎる!
神崎さん「コレね」
ネルソン「シウマイには見えないですね」
ググッ
神崎さん「うわっ、何だこの塊!?」
お皿に出してみた。
神崎さん「ハンバーグっぽいね」
ネルソン「あー、これ、ベトナムの肉まんの中身っぽくないですか」
神崎さん「あぁ」
ネルソン「まぁ、食べたことがある人にしか伝わらない表現だけど」
内田先生「シュウマイって本来は肉団子みたいなものらしいよ」
神崎ネル「え、そうなの?」
ブロロロ…キキッ
ケミー 「ハロー!ネルソン!あーみんな、お久しぶりー!」
これまた人員追加!
初登場のケミー、ベトナムで日本語教師をしています。
実は当初、名前を「ヤーマダ」にしていたのですが、「かわいくない」という理由で却下されました。
「ヤーマダにさせろ」と五度説得しましたが、「かわいくないからダメ」と五度却下されました。
そりゃそうだよ、かわいく書きたいとか思ってないんだもの。
なので結果的に彼女の名前はケミーではありますが、私の心の中では永遠にヤーマダです。
さて、タイトルで孤独と言いつつ、むしろまさよのB級グルメの時より絡む人が増えてきたな。
もはや普通の夕食です。
ネルソン「ところでその帽子、スズメバチ駆除する状況みたいだね」
ケミー 「それ本当によく言われるんだけど!蚊帳とか」
ネルソン「まだ残ってるけど何か頼みなさって」
ケミー 「あ、じゃあ、どうしようか」
ネルソン「パイクーハン頼んでいい?」
ケミー 「何なんそれ?」
パイクーハン。
角煮チックなものをイメージしていたけど、それよりもステーキっぽい。
このタレがめちゃくちゃ美味く、ウスターソースっぽくもあり日本人好みの味だと思う。
ここで何故か、今まで食べた「一番臭いもの」の話になった。
ネルソン「私は何においても台湾の臭豆腐です」
内田先生「食べたことないな~」
ネルソン「あれね、鼻の中を牛馬が走り抜けます!台湾人の友達が『ありゃうんこだ』って言ってました」
内田さん「私はくさやかな」
ネルソン「よく聞きますけど、いまだに食べたことないんですよね」
神崎さん「あれは臭いよ、何十年も使い続けている液に浸してつくるんだって」
ネルソン「焼き鳥の秘伝のタレみたいですね…神崎さんは?」
神崎さん「トカゲかな」
全員 「トカゲ!?」
神崎さん「ムイネー(という街)で食べてさ、味云々じゃなくてとにかく臭くて食べられなかった」
ネルソン「精神的にも抵抗がありますしね…」
このあと、撮るものは撮ったのでカメラを置いているとケミーが手にして勝手に撮影。
折角なので今回、その写真も使用します。
うん、ドアップで神崎さんを撮るのはいいんだけど、
せめてピントを合わせてね。
だからピントを合わせてね。
なんでアンタ空き皿撮った?
なんでドアップで空き皿撮った?
ケミー 「え、くさやが何?」
ネルソン「何だよその、時間差と注目点」
ネルソン「今まで食べた中で一番臭いものの話をしてたの」
ケミー 「へ~、あっ、くさやってどうやってつくるの?」
ネルソン「三分前にタイムワープしてこい」
という訳で!
神崎さん「ごちそうさまでした…」
バツンッ!
神崎さんは、食事に満足すると髪留めが伸び切ってハネます。
みんなでもごちそうさま。
ネルソン「で、改めてお味はどうでした?」
神崎さん「やっぱり麻婆豆腐が一番美味かったね」
ネルソン「市内で一番?」
神崎さん「いや、二番」
ネルソン「一番何処だよ」
神崎さん「山東菜館って店だけど、閉店したか移転した」
ネルソン「あ、あの名店の!そうらしいですね」(そうらしいです)
ネルソン「店名になってる鶏飯はどうでした?」
神崎さん「柔らかかったね!」
ネルソン「うむ、鶏飯なり!」
神崎さん「シュウマイはサイズ感がハンバーグ」
ネルソン「我々のイメージを覆して来ましたね…て、さっきから微妙に褒めてなくないですか」
神崎さん「いや、どれもこれも美味しかったよ!中心地からちょっと遠いけど来る価値あるわ」
ネルソン「それは俺も!よかったです」
お会計は、紹介したものとビール4,5瓶で合計378,000ドンでした!
つまりお一人10万ドンを切るくらい、味も量も満足でこれは安い!
ここの麻婆豆腐は暫定市内一位ということなので、是非食べてみてください。
いやここが一位だという店があれば、むしろ教えを請いたいです。
店名:東源鶏飯
住所:801 Nguyen Trai, P.14, Q.5, HCMC