AFC女子アジアカップ、2014の開催国がベトナムでした。そのベトナムVS日本の試合に駆けつけた。最終的に優勝した日本は強く、分かってはいたことなんですが、ベトナム人観客の見切りが早いこと早いこと…。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/05/17
AFC女子アジアカップ、2014の開催国がベトナムでした。そのベトナムVS日本の試合に駆けつけた。最終的に優勝した日本は強く、分かってはいたことなんですが、ベトナム人観客の見切りが早いこと早いこと…。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/05/17
サッカーっていいですよね!
昭和の終わり頃に関西の小学生の間で、「まさかそれマッカーサー!?」というダジャレが流行りましたが、嘘です。うわぁ、今までで一番適当だ。
友人「明日、10区で女子サッカーの日本vsベトナムやるよ」
私 「え、マジで、行きます」
ス ポーツに本当に疎い私は全く知らなかったのですが、今って女子サッカーのW杯予選が行われているのですね。そして、1次リーグで日本とベトナムが同じA組 だっていうではないですか。日本とベトナムをつなぐたい!と言っているべとまる的には見逃せないという訳で、早速行ってまいりました。
なお、私は博多出身ではありません。
最初に断っておくと、サッカーの知識は全然ありません、私!
白熱した試合状況を疑似体験できると思ったら、帰れ!
だって解説できる知識が無いんだもん…ごめんね……。
と、この文章を読み返すと何だか情緒不安定な人みたいですが、私は心身ともに健康です。

という訳でやってきました、ホーチミン市内10区にあるトンニャット・スタジアム。

正面ゲート前にはおじさんおばさん達が何かわめき散らしながらウロウロしています。
決して気が触れている…のではありません、ダフ屋です。

パッと見だと路上でよく見る宝くじ売りと変わらないですが、ダフ屋。
で、隠れて売る様子もなく、チケット売り場の真正面で堂々とダフっています。
ダフ屋ってそういうものなの!?
運営にバレてもいいものなの!?
ネルソン「ちなみに、ダフ屋で買ったらいくらなんです?」
友人 「5万ドン(250円程度)です」
ネルソン「正規は?」
友人 「5万ドン(250円程度)です」
はっ?
昨日、試合開始直前に買ったらそうだったとのこと。
原価でもサバいた方が得だと判断したと思いますが、だったらダフる意味ねーじゃん!損してんじゃん!
あとさっきからダフるって動詞が果たして存在すんのかよ!
※どうでもいいですが、ゴルフ用語としてはあるそうです。
結局、正規チケット売り場で買ったのですが、直後にダフ屋のおばちゃんが執拗に売りつけてきます。
購入したチケットを見せても目に入らないのか自分のチケットを指差してわーわーいうてきます。
いや、だから、もう買ってるやん。
もうアレだ、この人たちはドラクエの村人的なプログラムなのかもしれない。

スタジアムの周辺では屋台が出ていました。
思い切り住宅地にあるので、いつもあるかもしれませんが。

平常時に比べて、書き入れ時なのは間違いないのでしょう。

それではいざスタジアムへー、

おぉ、広い!
いくら周辺がベトナムらしい喧騒に溢れ返っていても、やはりスタジアム内は違います。
ピン…と張り詰める空気、コートを煌々と照らすライト。
こういう場所にあまり来ない人間であっても、胸躍るものがありますね。

なお、シートの8割方がシートというより石段です。
正確にはコンクリート段です、それはどうでもいい。
試合が続けば続くほど、「イス」を考えた最初の人間に賞賛の声を贈りたくなる。つまり痛い。

試合開始20分前ほどでしたが、シート(?)はかなり埋まっていました。
柵を挟んで向こうは完全にベトナム側の応援席ですね。
日本人の観客はこちらに寄っていますが、それでもベトナム人の観客が多いです。

日本での試合だったらチケット価格も数千円以上するので気合の入った観客がほとんどでしょうが、

こちらは前述の通り250円と現地でも格安なので、散歩のついでに寄ってみたというような人もいます。
だからこそサッカーが人気である所以なのかもしれませんが、中でもこのおじいさんが際立っている。
しばらくしたら「またお爺ちゃん、こんなところまで徘徊して!」と娘が駆け付けてきそうです。
もはや一周回ってベトナムサッカー協会の会長さんとかじゃね?という疑いすら出てきます。
よし、これから「お忍び会長」と呼ぶことにしよう(以降二度と登場しません)。

コートには既に選手が出張っていました、ウォーミングアップ中。

赤がベトナム、

青がジャパン。

観客の中には銃を背負った軍隊の姿も。
ベトナムは反中デモでひと騒ぎしている最中、その影響もあるのかな。

そうして、

客席も埋まり、

ついに、

選手入場!

観客総起立で、両国の国歌斉唱を迎えます。

いよいよ試合開始です…。
ベトナム人女性「Are you Nelson?」
ネルソン 「What!?」
日本人男性 「ネルソンさんですよね?」
ネルソン 「え、あ、はい、そうです!」
日本人男性 「CAMPFIRE成功おめでとうございます!」
ネルソン 「え、あ、はい、有り難うございます!」

こちらは日本人男性とベトナム人女性のご夫婦。
べとまるを読んでいるとのことで、声を掛けていただきました。
ちなみに「What!?」とか言ってません、実際は「へぇっ!?」みたいな反応だったと思います。
全て自分自身がウェブ上で発信していることなのに、何で知ってるの?とか思ってしまった。
やべー、息するように発信しとるわ。別にやばくないし今後も続けるけど、なんとなくやべー。
ちなみに私は話し掛けられるとうろたえますが、すごい嬉しいので見掛けたら声を掛けてください。
帰ってからパソコンを開いて一息ついた後で、facebookで「声掛けられた」とかさり気に自慢するから。

同じタイミングじゃないけど、他にも声を掛けていただいたお母さんとそのお子さん。
お母さん「なんかネルソンさんって想像より…大人しいんですね!」
分かった、もう分かった。というか分かってる。

はい、脱線しましたがキックオフ!
やはり女王としての実力か、ほとんど日本が攻め手に出ていました。
ほぼハーフコートで勝負が続きます。
しかしベトナム側のディフェンスも粘り強い。
なかなか点が入らないまま前半が終わるかと思えたところ…直前でゴール!

歓喜に湧く日本人サポーター。

吠えるベトナム人サポーター。

結局、前半は1-0で終了。

間の休憩時間には、商売人のチャンスターイム!

バインミーやポップコーンを売るおじさんおばさんが観客に割って入ります。
ちなみにここではミネラルウォーターも15,000vnd、通常の3倍の価格ですね。

後半に入ると日本はますます上り調子になり…。

ゴール!

ゴールゴール!!

あっという間に3-0まで引き離してしまいました、こりゃ勝ちゲームだね。
と、この時、ベトナム人サポーターにとある変化が…。

ベトナム人サポーター「帰ろーぜ」

ベトナム人サポーター「おう、帰ろ帰ろ」

ベトナム人サポーター「はいはい、終わったよ」
出た…熱しやすく冷めやすいスキル!
勝てない勝負と見るや、国の代表の試合であっても続々とスタジアムを後にするベトナム人サポーター達。
退場口に目をやると…。

めっ…!

めっちゃ帰ってはるううぅぅぅ!!
まるで試合が完全に終わったかのような大混雑です。
まだ途中やでー!…最後まで応援していかんのかいな。

日本人サポーター「よっしゃああぁぁぁ!!」
ネルソン 「!」

4-0!

ますます加速する、

ベトナム人サポーターの流出。

結局試合は4-0で終了し、日本側の圧勝に終わりました。

ちなみに退場口では応援グッズを売っている青年がいたんだけど、

このタイミングで買う人がいるのか、そう思えるのか。
そうして観客が去ったあと…。

会場に残るものは散乱するゴミばかりなのであった。

これでも日本人主体の客席だからマシですからね。
柵の向こうのゴミの数と比較してもらえればお分かりでしょうけど。
*
ちなみに今回は生のサッカー観戦でしたが、テレビ観戦も見応えありますよ(観客の方が)。