海外生活を送る中で重要なものが「予防接種」。義務ではありませんが、打っておかないと何かと不安!今回、ホーチミンのクリニック「LOTUS CLINIC」さんで予防接種を打って来たので、その様子をお伝えします。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/03/10
海外生活を送る中で重要なものが「予防接種」。義務ではありませんが、打っておかないと何かと不安!今回、ホーチミンのクリニック「LOTUS CLINIC」さんで予防接種を打って来たので、その様子をお伝えします。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/03/10
予防接種っていいですよね!
子供の頃なら誰もが受けたであろう予防接種。
あのチクッとする注射がちょっと恐かったものですが、最近はただ首筋に貼るだけのパッチタイプも出ているそうです嘘です。
ベトナムに限らず、海外に住む人にとって、打っておくに越したことが無いのが予防接種。
住むところが変われば当然衛生環境も変わるため、病気のリスクは高まります。
何より、罹ってしまったところですぐに日本と同じレベルの医療が受けられるとは限りません。
ベトナムに関して言えば、一日の死亡者数が30人(!)という交通事故の多さや、場所によっては野良犬が闊歩するなど単純に衛生環境があまり良くなかったりとリスクがあります。
はい!もうお分かりの通り!予防接種へ行って参りました!というかタイトルでほぼ言ってるね!
ベトナムに来てかれこれ一年と四ヶ月経つものの、これまで特別考えたことも無かったんですけどねー。
ある時に「予防接種はした方がいいよ」と聞いて、決して今の自分にとって診療費は安い金額ではないのですが、そんなたかだか数万円をケチって死んだらアホやなと思い行ってきた訳です。
ちなみに今回の記事は至って真面目です。
何故なら病院や診療所はボケる場所ではないからです(簡潔な理由)。
目次
場所は、ホーチミン一区にあるLOTUS CLINIC。
これが受付。見たところ、受付には一人の日本人スタッフの方、他に三人ほどの日本語が話せるベトナム人スタッフの方がいます。
小さいお子さんのためのキッズルームもあります。
実はホーチミン市内では、現地病院も含めて予防接種を受けられるところは結構あります。
LOTUS CLINICは、その中で高級な部類と思っていいでしょう。
ただ、この様なキッズルームや、何より日本語が通じるというプライオリティを踏まえると納得です。
自分自身がベトナム語が堪能でベトナム社会を理解しているならともかく、たとえベトナム人の友人が連れ添ってくれたとしても現地病院で打つには少し覚悟が要ります。安心料、というやつですね。
ちなみに小原さんも来ています。というかきっかけは小原さんのお誘いでした。
ネルソン「小原さん撮っていいすか(ヒソヒソ)」
小原さん「許可は取ったんですか(ヒソヒソ)」
ネルソン「はい(ヒソヒソ)」
小原さん「じゃあいいですよ(ヒソヒソ)」
診療所ですからね。
既に言っていますが、今回はボケません。
日本の雑誌も置かれていたんですが、私が漫画の原作をやっているベトナム国内邦人向けフリーペーパーのSKETCHもありました。思わぬところで見掛けるとちょっと嬉しくなります。
体調やアレルギーについてのアンケートを書いた後、お注射のお時間です。
今回私が受ける予防接種は、破傷風、狂犬病、A型肝炎とB型肝炎の混合ワクチン。
これがベトナム…というより、海外在住における、オーソドックスな病気のラインナップみたいですね。
病気のラインナップとか、表現がイヤだな。
まずは今回受けるワクチンをおさらい。
それぞれのワクチンに書かれた名前を確認して、
グサーーーーーーッッ!!!
とか書いてみましたが、そんなに痛くなかったです。
笑ってないのは、余裕が無いとかじゃなく、実はこの写真はLOTUS CLINICの院長自ら撮って頂いており、心の中ではめちゃくちゃ恐縮しまくっていたからに他なりません。
最近、べとまる関連で人にお願いするセーブラインが分からなくなってきました。
写真を撮ってくださいならまだしも、反応の薄い人の体で登場してくださいとか、両手を上げてバルタン星人の真似してくださいとか、たまに「俺は何処へ向かっているんだろう…」と頭をよぎります。
まぁ、そんな話、今はどうでもいいとして。
徐々に抗体をつくっていくため、予防接種は3回に分けて受ける必要がある様です。
二回目は、一週間後から一ヶ月後なのですが…三回目は半年後!
この期間が長く、中途半端な抗体でリタイヤする人も多いんだとか。
で、でー、
実は一回目でスタッフの方に、べとまると、取材のために写真を撮らせて貰いたいとの旨を伝えたら、
スタッフさん「今はいないんですけど、院長に確認取ってみますね。」
ネルソン 「はいー。」
スタッフさん「あ…取材なら、院長に話を聞きますか?」
ネルソン 「えっ、あっ、はい(いいの?)。」
スタッフさん「じゃあ、次回は院長がいる日時にしときますね」
ネルソン 「えっ、あっ、はい(いいの?)。」
という訳でー!
なんとLOTUS CLINICの院長にお話を聞かせて頂くことに!
これは予想してなかった、数枚写真を撮って普通に書こうと思ってた。
今までゆるゆると面白おかしくやっていたべとまるが!
ガチで役に立つ記事になってしまうではないか…宜しくお願い致しまーす!
ーベトナムで、予防接種が必要な病気の名称を教えてください。
白井院長「A型B型肝炎、破傷風、狂犬病、ですね。心配なら日本脳炎も受けておいた方がいいかも知れません。ただ、これは流行っているという訳ではありません。お子さんなら、ある程度決まったスケジュールがあるのでそれに沿ってやります。」
ー必要な予防接種は、ベトナムに限らず東南アジアでは共通して同じでしょうか。
白井院長「そうですね、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール…大体は同じです。」
ー海外全般で同じですか?たとえば、ヨーロッパ圏とかは…。
白井院長「やはり(野良)犬がいるので、狂犬病がありますね。ヨーロッパやあの辺りになるとその危険度は下がると思います。
ー狂犬病は、発症したら確実に死ぬと聞いています。
白井院長「そうです、日本人で聞いたことはありませんが、ベトナム人は年間50~100人が狂犬病で死んでいます。また、予防接種をしていても、 噛まれた後は曝露(ばくろ)後接種というものを受ける必要があります。予防接種を受けていれば2回、そうでなければ全部で5回接種する必要があります。」
ー他の、破傷風、肝炎については発症後の治療が出来ますか?
白井院長「破傷風と肝炎は治療したら治せます。事前に予防するために予防接種が必要なのです。」
ー最後に、この記事を読んで予防接種に来られる方にメッセージをお願いします。
白井院長「大人でも子供でも、途中まで予防接種を受けた記録を持っている場合があります。病院で書いて貰ったり母子手帳に書いてあったり、それで自分が何を打ったか確認出来ます。予防接種に来られる際には、事前に、そういったものを一度確認してから来て欲しいですね。また、途中で辞めちゃう人も多くいます。一ヶ月おきの二回は皆さん来られるのですが、半年後、一年後の予防接種を忘れない様に。特に、海外にいる人は予防接種を受ける間に違う国へ行ったり帰国したりする場合もあります。そうなると中途半端になりがちなので、移動している中でもきちんと規定の分まで打つ様にして欲しいです。あまりに間が空くともう一度打たなければならなくなりますから、是非それは最後までコンプリートして欲しい。」
ー有難うございました!
ちなみにこの後日に知ったのですが、白井院長はかつて医療隊員として南極地域観測隊に参加された実にユニークな実績をお持ちだそうです。
しまった!…事前に知っていればその話を聞けたのに……。
中規模大規模の会社から駐在員として来ている方は予防接種を受けているケースが多いのですが、私の周りに比較的多い、現地法人で働いている方や自分で事業をやられている方は少ない様です。今回はこの記事を通して、予防接種についてご検討頂く機会があっても良いかと思います。
受ける・受けないは個人の自由ですが、ひょんなところでその行為が命を救うかも知れません。
ちなみに金額は、おぼろげなので明言出来ないのですが三回の接種で3万円程度だった覚えがあります。
LOTUS CLINICへは、電話で予防接種を受けたいと伝えれば十分かと。
LOTSU CLINIC http://www.lotus-clinic.com/