ダナンは川の街、言ってみれば橋の街。そうなのです、主だった橋でも7つあり、地元クラフトビールの名前の由来にもなっています。そんなダナンの魂ともいえるハン川を遊覧するディナークルーズがあります。夜は多少の曇り空も問題なし!なぜなら船自体が発するネオンと夜景が、最大の魅力なのですから。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/12/22
ダナンは川の街、言ってみれば橋の街。そうなのです、主だった橋でも7つあり、地元クラフトビールの名前の由来にもなっています。そんなダナンの魂ともいえるハン川を遊覧するディナークルーズがあります。夜は多少の曇り空も問題なし!なぜなら船自体が発するネオンと夜景が、最大の魅力なのですから。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/12/22
川っていいですよね!
川の字になって寝るという表現がありますが、州の字になって寝るという表現もあります嘘です。嘘が雑です。
※この記事は動画でもまとめています。
目次
ダナンは海の街と語られがちですが、というよりひとつ前の記事がまさにそんなネタ(ミケビーチ)でしたが、川もあります。
それがハン川です。
これがもうねー、おもしろくておもしろくて。もしかしたら海以上に、ダナンがダナンたりうるアイデンティティを担っているかもしれません。たりうるって表現が自分でも合ってるのかわかんねぇけど。仮にも物書きなのに。
そんなハン川、前述の地図を見れば察しがつくかもしれませんが、川幅があってね。場所にもよりますが、ざっと600~800メートルほどある感じ。したがって東西を接続するための橋も多く、主だったものが合計7つ。そんな特徴から命名された地元クラフトビール(『7 Bdidge』)があるくらいで。だもんで、ダナンに住んで「や~い、橋の街!」と言われて「なんだとてめぇこの野郎!」と逆上する人はまずいないでしょう。でも言い方でなんとなく殴っちゃいそう。
このドラちゃんことドラゴンブリッジも、誕生したのは2013年。つまりたった6~7年前のことで、観光スポットであると同時に交通の要所である橋がそんな近年にできましたということからも、ハン川を挟んだ東西の土地の往来はこの10年間で激増したというワケですよね。したがって、街の景観も大きく異なり、一言でいえば、海寄り、つまり街から離れていた西の方が新しいと言えます。
街の景観って身近すぎて意外と撮っていないものなんですが、手元にあるもので無理くり説明すれば、
東はこうした年季の入った路地が見かけられ、
西はこうした新しく大きめの飲食店などが出てる、のもひとつの例です。ちなみにこれ、「ダナン」の「寿司」で「Dasushi」。ネーミングがツボったけどまだ一度も行ってない。
地価が上がって、ホテルが激増して、バブルだなんだとも言われていますが、その背景にはこのハン川を挟んで長く隔てられてきたという地理的条件と、そこに橋が架かったことによる人や物の往来の増加は確実にあるものと見ています。
って、そんな街の歴史の話をするつもりじゃなかった。これはこれで超好きな題材だけど。
そんなハン川、クルーズ船が出ていることを知っていますか?ディナークルーズでございます!
夜6~8時頃のハン川沿いを歩いたことがあれば確実に見ているはず。こーんな、派手派手~!な船が行ったり来たりしています。これがクルーズ船なワケなのです。クルーズじゃなければなんだよって話だけど。工作船や密漁船だったらびっくりだよね。
それに行ってきた!という話。近すぎてわからないけど、船ですコレ。
一階にも客席はあるようですが、なにしろ夜景を見てなんぼなので二階へ。
あいにくの曇り空でしたが…夜なんで!雨降らなければ…分かんないんで!
ふむ。
改めて見ると広~い川、そりゃ隔ててたワケだわ。ベトナムに限らず、世界のどこでも山なり川なりが異なる境界線かと思いますが、このハン川を隔ててお互いに異世界だった時代もあるんだろうなぁ…なんて考えると、ひとり勝手に胸熱で妄想が捗ります。35歳になるとなにかが弾けるのでしょうか、最近歴史がおもしろい。
中部に長く住むベトナム人の友人に聞いた話では、かつて西側はやはり発展していないというイメージがあったんだとか。それが7つの橋のお陰で利便性もグッと高まり、シーリゾート地として開発され、今や四つ星五つ星ホテルが乱立している状況ですからね。分かんないもんだな。
実際、私がはじめてダナンを訪れた5年ほど前は空き地が目立つ牧歌的な雰囲気だったのに、今ではクラブミュージックがドドスコ鳴ってるパリピエリアな訳ですから。もちろんすべてがすべてじゃないけれど、まるでだれか友達のシムシティ(まちづくりのシミュレーションゲーム)を遊びに行くたんびに見ている気分でした。
「ホテルが乱立」は決してオーバーな表現ではなく、今もなお大小のホテルが建ちつづけている状況で、そのうちホテルの供給が観光需要を上回り、それはもう恐ろしくてぇへんなことになるだろう…というニュースも出ています。というより、改めて読んだらすでに飽和状態だーいうてますね。
脱線した、戻りましょう。
俺っ、いきまーす!
うっすら暗くなっていますが、ほかの客船はまだほとんど無灯。
ふだんはヨコから眺めているドラちゃんも…
この日!
ばかりは!!
くぐっちゃいますよ~!!!
ふしぎですね、写真を見てるだけで首が痛くなる。え、俺だけ?
船のセンターにはベトナム国旗、バッタバタとヴィジュアルロックバンドのヘドバンのごとく小刻みに動きます。嘘。これだけ早かったら人間じゃない。
さて、夜のクルーズというからにはディナーもあるワケですが。どんなもんじゃろ~。
はい!
こんな!
もんじゃろ!
まぁ、なんでしょう、言葉を選ぶなら、THE FUTSUですね(選んでない)。
ただいつも思うのですが、ハロン湾もそうだし、サイゴン川もそうだし、こうした場で出てくる料理のラインナップって非常によく似ている気がします。ま~、外で食べるものだから衛生上の観点もあるとは思うけど、もしかしたらベトナムにおいて「クルーズディナーといえばこれ」という概念みたいなものがあるのかも。弁当にはおにぎりとから揚げと玉子焼き、みたいなのが。
なので「これがベトナムのクルーズメシや!」みたいに、気持ち的にも味わってほしいと思います。はい、若干無理にいい感じに書きました(正直)。
でもこれあとで分かったことなのですが、たぶんひとり20ドルくらいなので、それを考えると上等な方だと思います。ちなみになぜそのときわからなかったのかというと、プレスツアー(つまり招待)だったから。招待されながらそんなん書くなよって思われるかもしれませんが、大事なのは、FUTSUはFUTSUでも、お腹いっぱいになるまでモリモリ食べたことには間違いないということです。
そうこうしているうちに、とっぷり。
さきほどの無灯船たちも…
おおぉぉ~~~、いい感じになってんじゃない…。
きれー。
ふだん岸(っていうの?)から見ているにはケバケバしいくらいにネオンで飾り付けられた船ですが、川の上、つまり同じ目線の高さ、あるいはその上から見ることで、川面に映り込んだその姿も楽しめます。ゆらゆらと揺れることでネオンも優しくなり、少しホイアン(ダナンの南にある世界遺産の街)の夜景を思わせる。
ドラゴンブリッジの北側から南を見た眺め。
赤くて丸いの見えるでしょ?あれはアジアンパークという遊園地、にある、サンホイールという観覧車。実はこれ、滋賀のびわ湖タワーという遊園地にあったイーゴス108という観覧車だったもの。1992年につくられ、旧名通りの108メートルは当時世界最大。それが2001年に廃業して、13年後の2014年にサンホイールとして生まれ変わったという経緯なんです。
廃墟にそびえる巨大観覧車「イーゴス108」ついに解体はじまる 「ちょっとベトナム行ってくるわ」
ってことは、20代後半~30代前半くらいの滋賀県民にとっては懐かしいという訳か。ベトナムにいます?過去に日本で乗った人。また乗ってほしい。そして話を聞きたい。もっと言えば記事に書きたい。書かせてくれ、連絡お待ちしております!
そしてドラゴンブリッジを南にくぐって見ると、手前のチャンティーリー(Tran Thi Ly)橋が映えます。写真じゃちょっとわかりづらいけど。
ディナークルーズの存在は前々から知っていたけど、ようやく今回それに参加することができました。そもそもダナンの夜景がキレイですからね、楽しくない訳がない。雨季は逃げ場がないもんで(いちおう一階に行けばいいけどそれじゃクルーズの意味がない)、時期は気にした方がいいけれど、ベタながら外さないアクティビティだと思います。ドラゴンブリッジのファイアーブレスも、船上から見るのもまた乙かもしれません。
ダナンのディナークルーズは、検索すればいろいろと出てくるのでそちらでお探しください。日本語でも英語でも情報が出てきますが、今回紹介した食事だけがついてくる(あとは船内自由行動)タイプは一人20ドル、食事がビュッフェ形式でDJだったりダンサーだったりワチャワチャ賑やかなのが50ドル、ってのが相場みたいです。ベトナム語で調べたらもっと安いかもしれないけど。あ、飲み物は別途注文、もちろんお酒もありましたよ。というより飲んだわ。
ハン川ドラゴンボート(Tàu Rồng Sông Hàn)
住所:2 Tháng 9, Bình Hiên, Hải Châu, Đà Nẵng
この記事は動画でもまとめています。
記事の写真と動画はDJI製品の”Osmo Pocket”で撮ってます、興味あったら買ってくれよな!(正直)