河川敷に落ちているといえばエロ本である。ただ、これは日本での話。ベトナムの河川敷では果たして見つかるのだろうか。というより、そもそもなにが落ちているんだろうか。ゴミ拾いつつ調査するぜ!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/11/23
河川敷に落ちているといえばエロ本である。ただ、これは日本での話。ベトナムの河川敷では果たして見つかるのだろうか。というより、そもそもなにが落ちているんだろうか。ゴミ拾いつつ調査するぜ!
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/11/23
本記事は、2016年5月27日に「ネタりか」(運営元:ヤフー株式会社)で公開された記事を転載したものです。 サービス終了に伴い、許可を得た上で、べとまるにて公開いたします。
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エロ本は河川敷に落ちている――。
思春期を経た男性諸君にとっては定説と呼べるかもしれません。しかし、日本の常識はときに世界の非常識、他の国の河川敷にもエロ本は落ちているのでしょうか? 大変気になる問題です。
そこで!
エロ本を探しに来ました!
ベトナムの河川敷に!
なぜベトナムかというと、それは私が住んでるからです。エロ本を探すために海を越えたわけではありません。
そして今回は2人の血気盛んな大学生に手伝ってもらうことにしました。左はサイメンくん(以下、サ)、右はKINGくん(以下、KI)です。いや、待てよ、考えたら若い頃からネットにどっぷり漬かっている世代だ! そもそも外に落ちてるエロ本とか見たことあるのだろうか!?
KI「ありますよ! 小3の頃に友達と3人で学校の帰りに拾って見てました」
サ「僕は小6の頃に近所の林で友達5、6人と」
私「どちらもええ感じの年頃やんか~。ネットでエロコンテンツを見たのはいつ頃だった?」
KI「中2です」
サ「中1です」
私「その環境がうらやましい! でも、それならやっぱり、外に落ちてるエロ本がエロコンテンツとのファーストコンタクトやったんやね。さらに5歳くらい下の世代になると、ネットと逆転しそうで時代の流れを感じるね」
目次
3人ともエロ本体験を共有できていることが分かったところで、捜索開始!
その前にまず、なるべくネガティブなことは言いたくなかったのですが、ごまかしようもないので最初に断っておきます。
ベトナムの河川敷は、
めっちゃ汚いです……。
ここ、都市開発真っただ中なんですよね。釣り人や地元の若者も多く来ている憩いの場でもあるのですが、ゴミ箱がなければ掃除もされないため、掃き溜めと化しているようです。ベトナムの名誉のためにも、全てが全てこうではないと断っておきます。
しかし、ゴミがたくさんあるということは、エロ本が眠っている可能性も高いということ! 3人で手分けして、エロ本を探します。
以降、文字通りゴミが続々と登場しますが、どうぞお付き合いください。
南国らしくココナッツの殻。
よく分からんお菓子。
コーヒーカップ。
計算用紙。
請求書。
鶏の骨。
まずいな、マジでゴミだらけだ。雑誌くらいならすぐに見つかると思ってたけど……正直なめてた。
KI「そういえば、ネルソンさんは河川敷でエロ本を拾ったことあるんですか?」
私「いや、実家の近所に河川敷がなかったんだよ。でも歩いて行ける場所に大阪城があって、そのふもとに落ちてたエロ本をめっちゃ見てた。今はいろいろ整備されちゃったけど、当時あそこは地元の小中学生にとってはちょっとしたホットスポットだったと思う」
サ「秀吉も、未来の子どもたちが自分の城にエロ本を探しに来るなんて、思ってもみなかったでしょうね……」
私「もしくは、マンションの廃品回収の日とかにエロ本が積まれてると、テンションが上がったなぁ」
2人「あぁ~」
私「持ち帰ったあと、家族にバレないように玄関から自室に行く時間をいかに短縮するか、必死にシミュレーションしたよね」
と、エロ本話に華は咲きこそするが、肝心の本物は見つからない……。
しかし、これほどまでに雑誌すらないとは……。が、それもそのはず、ベトナム人が年に読む本の冊数は0.8、つまり一冊も読まないとのこと。もしここに雑誌も含まれていれば、当然の結果かもしれません。インターネットでいろいろ見れちゃうせいかも。
私「こうなったら、エロ本でなくていい、なんだったら雑誌ですらなくていい、少しでもエロいものを見つけたら教えてくれ! たとえば、偶然エロい形に育った野菜とか!」
2人「ガッテン!」
で、結局見つかったものとは……。
トランプ!
チョコパイ!
ハート型の石!
ホタテが入ってたやつ!(何故か日本語)
私「見つかった~!」
私「抱きまくら。『抱き』の部分がエロい!」
2人「無理がある」
KI「見つかりました~!」
KI「抱きまくら! 『抱き』の部分が……」
2人「無理があるって」
私「あ!」
私「これやこれ!」
私「Y字開脚!」
2人「だから無理があるって……!」
結局、見つかりませんでした。
最後に謎の薬容器が見つかるが、その日のうちに正体はつかめず……。
結果として、1時間近く炎天下でゴミあさりをしただけで終わった2人。申し訳ないんだけど、これからさらに申し訳ないことを伝えます。
私「今日はどうだった?」
KI「いやぁ、見つかると思ってたのに全然ダメでしたね」
サ「見事にゴミばかりでしたね、残念です」
私「だよね。俺もエロいものくらいは見つかると思ってたんだよ。本当だよ、それは本当に思ってたんだよ」
KI「??」
サ「やけに念を押しますね」
私「2人に黙っていたことがあります、実は……」
私「ベトナムにエロ本は……」
私「ございません!」
2人「……」
2人「……どういうこと?」
私「ベトナムは、エロ本を持ち込むと罰金が課せられる上に没収されるんだよ。だから、存在するはずがない」
2人「……」
笑うしかない2人。
わいせつ物の基準が日本と異なるベトナムでは、裸や水着などの写真が含まれるスポーツ新聞を持ち込むだけでも法律違反となり罰金が課せられます。その場で放棄しても、所持していた時点でアウト、内容や量にもよりますが、高いときには2000ドル(執筆現在で22万円程度)もの金額に上るとのこと。
KI「じゃあ、最初から見つからないとわかってたんですか?」
私「いや、なんだかんだでこのあたりも曖昧なところがあってね。わいせつ物に明確な基準はなくて、明らかなエロ本はもちろんアウトだけど、たとえば週刊雑誌に載ってる裸もアウトなのか、水着はセーフなのか、そういう基準は入国時の担当者次第だったりする。だから、この国にエロ本が必ずないとも言い切れないんだよね」
サ「なるほど……」
というわけで、ベトナムの河川敷でエロ本は見つかりませんでした。ちなみに、ベトナムの雑誌でも水着写真はあるものの、あるとしてもこれくらいのようです。
こちらがベトナムの雑誌。
そもそも「エロ」ではないですね。
男の場合は女性よりはオープンでした。
フライト中に読む目的で買った週刊雑誌が、ベトナム入国時に没収&罰金を課せられた……というケースは往々にしてあるそうです。罰金も数万円で済んだり、はたまた20万円もかかったりなど、前述の通り担当者次第。不要なトラブルを避けるためにも飛行機に置いていくか、該当しそうなページは省いて持ち込むことをオススメします。
「じゃあ、ベトナムにエロコンテンツはないの?」と思った人もいるでしょう。その答えは、インターネットを中心に……おっと、あとはご想像にお任せします。
ちなみに謎の容器を後日調べたところ、ピルでした。生まれて初めて見ました。
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編集:ノオト