バインセオって「ベトナム式お好み焼き」と言われますし、タイトルにもそう書いたんですが、なんだかんだで納得してない自分がいます。でもとても美味しいですよ、この店は小さい中部式なので食べやすくてオススメ。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/31
バインセオって「ベトナム式お好み焼き」と言われますし、タイトルにもそう書いたんですが、なんだかんだで納得してない自分がいます。でもとても美味しいですよ、この店は小さい中部式なので食べやすくてオススメ。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/31
お好み焼きっていいですよね!
大阪の一部の店ではお好み焼きにご飯がついてくるお好み焼き定食がありますが、あの一人前で人が一日に必要とする炭水化物摂取量の1.5倍を摂っているそうです嘘です。
ベトナム風お好み焼き、といえばベトナムに住んでいる人はほとんどが何のことかお分かりかと思います。そう、バインセオです。
エビ、豚肉、もやし、玉ねぎなどの具材を炒め、それを米粉とココナッツミルクを溶いて薄く焼いたパリッパリの衣で挟む、ベトナム南部の家庭料理です。お好み焼きというよりは、クレープに近いですね。
さて、以前から時々通る道で、気になるお店がありました。
それがこのバインセオ屋。
店の正面を見るとすぐ目につくのが、
炎が燃え盛るコンロの上に並べられた鉄鍋たち。
手の平大サイズのバインセオが焼かれ、というか揚げられています。
バ インセオを食べたことがある方はここで「ん?」と思うはず。バインセオは、ホーチミン市でバインセオの有名店・バインセオ46Aを代表格に(外国人めっ ちゃ多い!)、ほとんどのものは横幅20cmを超える大きなものが多いかと思います。サイズ感を表すには、インドのナンのイメージが近いでしょう。
し かし、これはベトナム中部地域独自のサイズスタイルだそうで、店前で焼いていることもあって、ホーチミン市内ではこのお店以外で見たことがありません。し かも、いつも大繁盛している。丁度夕飯時にこの周辺にいたので、行ってみたらとても美味しかったのです。ので、早速、翌日…。
まさよを召喚しました。
左の女性はまさよの友達、まりりんです。
まさよ 「あーっはっはっは!何それまりりん!」
まりりん「うふっ、うふふふふ!」
しかし二人共しょっぱなから明らかに様子がおかしい、何だこのハイテンション…。ていうかまさよの左手、完全にギャグ漫画の構図や。
まさよ 「いやーさっきまで忘年会でさ!酔っ払っちゃってね!」
ネルソン「あ、そう…」
まさよ 「なーはっはっはっは!」
まりりん「ふっうふふふふふ!」
ネルソン「うん、ウザいね!」
ここは飲食店というよりはベトナムでよくある半露店タイプの居酒屋。
ただ、他と違う点が、大抵は色々なメニューがあるのにこの店には3つしかないんです。
ひとつめは、店前でも揚げていた看板メニューのバインセオ。
南部でよく見るものの半分くらいのサイズで衣は厚め、少し付いたオコゲが良い感じ。
ふたつめは、牛肉ミンチを葉っぱで巻いて揚げ、ピーナッツをまぶしたもの。
みっつめが…あれ、ないな。あとで頼もうか。
これに付け合わせとして、
ブン(米粉の麺)と、なますと若いバナナの輪切り。
バインセオを包む葉っぱ(からし菜とドクダミ?)とライスペーパーが付きます。
さ、まさよ巻いて!
きたねぇ。ただでさえ環境光が少ないのに、酔っぱらいの定まらない手もあって上手く撮れません。
料理を前にしてちょっと落ち着いてくれたのでいつもの定点カメラで撮影続行です。
まりりん「ネルソンさんもどうぞ!」
ネルソン「あ、うん。今、手、離せないんだけどね」
まさよは何を見ているんだ。
ネルソン「そういえばさ、この店ってもう一品料理あるんよ。多分焼き鳥だと思うんだけど」
まさよ 「マジかーネルちゃん!今頼む!」
まさよ 「ガー(鶏)!」
まりりん「ガー(鶏)!ガー(鶏)!」
まさよ 「ガー(鶏)だよガー(鶏)!ニワトリ!ほらパタパターって!!」
※まさよはベトナム語が話せるはずです。
まさよ 「Khong hieu(分からない)じゃないよっ、あっはははははは!!」
まさよ 「分っかんないの!?ガー(鶏)だってガー(鶏)!!」
まりりん「ふふっ、全然伝わんなーい!」
まさよ 「ちょっ…ネルちゃん!焼き鳥なんて無いって言ってるよ!」
はい、この場を借りて、私は二人に謝らないといけないことがあります。
このお店の看板、どうやら3つのメニューが書かれていたようで…BOは牛、つまりバインセオを除くメニューは2つとも鶏肉じゃなくておそらく牛肉だったと。ジェスチャーまでやってもらってすんません…。
ま、楽しそうだったから別にいいよね!
フランス人男性「このテンション、本当に日本人なの?」
右の方はベトナム在住四年のフランス人男性のマチューさん。
左の方はパートナーのベトナム人女性のHuyenさん。
この時、ホーチミンに来ていた林さんという方と合流したのですが、その方の宿泊先のホストがこのお二人という訳でした。林さんはこのあとでチラッと出てきますが、彼自身については後日べとまるでも取り上げる予定なので詳細はその時にでもお話します。
マチューさんは江戸川区で半年間働いていたこともあって日本語が少し話せます。
特に日本のアニメが好きで、いわゆるオタクというやつです。
まさよ 「へー!好きなアニメは?」
マチュー「サムライチャンプルーとか…」
まさよ 「へ?サムライチャンピオン?」
マチュー「シュタインズ・ゲートとか…」
まさよ 「へ?アインシュタイン?」
駄目だこいつ…早くなんとかしないと…。
まさよ 「スラムダンクは嫌いなの?」
マチュー「好きですよ、もちろん知ってます」
ネルソン「ていうかそもそも何で嫌いだと思ったんだよ笑」
まさよ 「ドラゴンボールは見た方がいいよー!名作だから」
ネルソン「いや、知ってるやろ…」
まさよ&まりりん 「だっからー好ーきだと言っててーんしになってそーして笑ってもー一度ー!」
ここで突如として『波乗りジョニー』を歌い出す二人。
理由を聞いたら「タクシーに乗って向かってる時も歌っていたから」とのこと。は?
まさよ 「お二人(私と林さん)は湘南出身なんですかー?」
ネルソン&林さん「えっ?」
まさよ 「いや、だって、」
まさよ 「Tシャツがペンギンだから…」
ネルソン「いや、湘南関係ねーよ!ペンギンなら南極やろうが!!」
まさよ 「あはっ」
まさよ 「あははははは!」
まりりん「うふふふふふ!」
まさよ 「なっはははははははは!!」
まりりん「うふっふふふふふふふ!!」
まさよ 「何処の市場で買ったのー?」
ネルソン「ベトナムだけど市場ではねーよ!」
まさよ 「なっはははははははは!!」
まりりん「うふっふふふふふふふ!!」
ネルソン「………………………………」
あ、あのさ、これはこれで面白いからいいけど…いつもの最後のやつだけでもやってくれる?
まさよ 「あー分かったーー」
まさよ 「ご馳走様ー!」
まさよ 「ご馳走様ーー!!」
まさよ 「ご馳走様ーーー!!!」
おめー、前回から『自分のアップ見ると凹むから控えめにする』って言ってたじゃねーか。
ネルソン「あ、あの、まさよさん」
ネルソン「まさよさん?」
まさよ 「ん?」
ネルソン「コメント欲しいんですけど…」
まさよ 「あぁ…」
まさよ 「普通のデカいサイズのバインセオよりサイズ的に食べやすく飽きない。パリパリっとした食感もグー!!」
ネルソン「なんで、」
まさよ 「一口サイズの牛の肉巻きもジューシーかつ外に巻いてある葉っぱとの相性よし!」
ネルソン「コメントは、」
まさよ 「しかし、3品目の鳥に期待大だったが売り切れでアウチッ!」
ネルソン「まともやねん!」
という訳でまさよ自体はグダグダでしたが、美味しい美味しいバインセオのご紹介でした。
店名:確認出来ず(なし?)
住所:650 Cach Mang Thanh 8, Ward.5, Dist.Tan Binh
※ハッキリしないのですが、Bac Hai通りとCach Mang Thanh 8の交差、公園側角です。
おいしさ :★★★★☆
値段 :★★★★★
早さ :★★★★☆
パリッパリ :★★★★★
バインセオはマジでパリパリ、中の具材もグーです。
すぐに食べないと油でしなってしまうのですぐにいただきましょう。
牛肉ミンチに葉っぱが巻かれたものは他でも見ますが、このお店が一番美味しかったですね。
今回お見せ出来なかった牛肉を焼いたものですが、これもウマイ。
食感も味も炭火で焼き鳥という感じです…っていうかあれ、マジで鶏肉じゃないのか。
そして驚くべきことに、ビールも頼んでたらふく食べて、一人5~6万ドン(250~300円)で収まります。
一般的に居酒屋になると予算も高くなりますが、中心地から離れているためかこの価格はかなり嬉しい。
気をつけるべくは、3つのメニューはどれもこれも脂っこいです。
行き過ぎると確実に太ると思うので気を付けてください…ま、ちょっと若干遠出だけどね。