「ぎゅう丸」が出来る前って、ハンバーグ専門店ってあまり無かったんですよね(無いことは無いけど)。ベトナムにステーキはあるけど(そして固いけど)、肉汁の詰まったハンバーグは日本人的に胸が踊ります。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/21
「ぎゅう丸」が出来る前って、ハンバーグ専門店ってあまり無かったんですよね(無いことは無いけど)。ベトナムにステーキはあるけど(そして固いけど)、肉汁の詰まったハンバーグは日本人的に胸が踊ります。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/21
ハンバーグっていいですよね!
合挽き100%は牛と豚を混ぜた肉のことを言いますが、そこに鶏肉や違う種類の肉が混ざると『ひき肉』と呼ぶそうです本当です。
この記事のため取材をしていると、現場に居合わせた方から『どんな嘘か楽しみにしています!』と言われてしまったので、あえて本当のことを書いてやりました!ハッハー!!(楽し気)
6日前にも正統派中華そば『とみだや』を紹介したように、今、ホーチミン市の特にLe Thanh Ton界隈では怒涛のように日本食レストランのオープンが続いています。そして今回も多分に漏れず新店舗の一つを紹介しますよ、ハンバーグ店・ぎゅう丸です。
ぎゅう丸は、佐賀・長崎・福岡の九州三県で展開するハンバーグ店。
30年間研鑽を繰り返してきた溢れ出す肉汁が特徴の、老舗店とのこと。
そんなぎゅう丸が四番目に進出する地域が…
この、ホーチミン市にあるLe Thanh Ton通り(しかも路地裏)。
九州はおろかそもそも国内を狙わず海外に出ちゃったよ!
いいですねー、今の時代を象徴する動きです。
ちなみにこの路地裏、ホーチミン市でも超人気を誇る『Pizza 4P’s』に『ラーメンバー・すず木』と、雰囲気・味ともに高品質な日本食レストランが並ぶ通りとなっております。なお、Pizza 4P’sさんは、先日のビナ☆コンでも会場としてご協力いただきました。その節は、本当にどうも有難うございました。
そんな並びに新たに誕生したお店が、このぎゅう丸。
“Japanese Gyu-maru Hamburg & Steak”と書かれています。
私 がベトナムに住み始めた二年前時点では日本食レストランといえば、何でもある、言い換えれば何の専門店でもないといったところでしたが、最近になってジャ ンルを絞ったお店が増えはじめています。ハンバーグ専門店もあるにはあったんですが、このLe Thanh Ton通りでは(私の知る限りで)初となる店舗です。
通りに面している部分はガラス張りとなっており、その向こうには厨房が見えます。
これは、注文を受けてからひとつひとつ手ごねするハンバーグへの期待感を演出し、またスタッフ自身にとっても襟を正すという効果を狙ってとのことらしい。自信の顕れでもあり、実際に期待感が高まります。
厨房。プレオープンということで、スタッフには日本人の方も多くおられるようでした。
特別に厨房まで入らせていただきました。
準備しているものが、伝統のパイ包みスープです。
ハンバーグと並んで、ぎゅう丸を代表する一品とのこと。
ハンバーグが焼かれています。
これが完成時には一体どのような変貌を遂げているというのか…!
カレーもあるようです。ホーチミン市の日本食レストランにはもはや死角ナシだなぁ。
こちらはステーキ。
おぉ、霜降りだよ!昨日の東京では雹が降ったらしいけど、今ベトナムでは霜が降ってるよ!
鉄製のステーキ皿がジリジリと温められています。
出来上がってからも、熱々のものが食べられるのでしょう。
さて、今更ですが、ぎゅう丸のオープンは21日です。
それでは何故に今時点でこうした記事を書いているかというと、二日間に渡る試食会へ来ております。※facebookでイベントが立ち上がっていたのです
そのため他のお客さんもいる状態なので、おいそれと撮影してしまうと怒られちゃう…。
ネルソン 「(怒られちゃう…)」
マネージャー「二階にVIP席があるので、そちらなら撮影いただいても結構ですよ」
と、まるで私の思考を見透かすエスパーのごとくご案内いただいたのでVIP席をご紹介します!
なになに~、
どれどれ~。
あ、これほんまにVIP席や!
そのほかのボックス席に比べて、ここだけ高級感溢れる紫色のソファ仕様。
オシャレカフェっす、これは完全にオシャレカフェに見えるっす。
オシャレカフェという表現が自分で腑に落ちないけども。
こんな空間に肉汁が溢れだすというハンバーグがやってくるとは到底思えません。
あと、こちらは綺麗過ぎるトイレね。
ここでファースト・排泄をした人は大罪やなぁ(別にいいと思います)。
そういう訳で撮影は終了。
メニューです。
内容です。
試食会メニューとのことですが、ここにあるラインナップは全て本番にもあるのかな。
今回は価格が伏せられているので、気になるところですね。
サラダとパイ包みコーンスープはセットで出るということで、チーズハンバーグ(220g)を注文。
サラダが出てきました。
野菜がシャキシャキしてうめぇ、ドレッシングおいしい。
お次に出たのは…見たことある!
ていうかさっき見た!伝統のパイ包みスープってやつだ!!
オレ、コレ、ワル…ワ……ワッ!?
神埼さん「それ取るみたいですよ」
と同行している神埼さんに指摘され手を掛ける。
ほらよー!
おっほう!うまそーだ!
モムッ…モムッ、モムモム。
マイッ!
まさにコーンポタージュ。
コーンが細かく刻まれているのか、つぶつぶとした食感が食べ応えを感じさせます。
そ、し、て。
出た!出ましたよ!!ハンバーグうううぅぅぅぅ!!!
本丸はチーズで隠れているけど、その表面のグツグツ感にも期待が高まります。
ネルソン「か、神埼さん、どうですか…?」
神埼さん「オレ!」
神埼さん「タベル!」
神埼さん「シアワセ!」
なっ、なんやてー!
ネルソン「櫻井さん、土屋さん、どうですか…?」
櫻井さん&土屋さん「オレタチ!」
櫻井さん&土屋さん「タベル!」
櫻井さん&土屋さん「シアワセ!」
なっ、なんやてーー!?
ぎゅう丸のハンバーグを食べようとした途端に喋り方が原始人風に…そ、そうか!
人は!
ウマそうな肉を目の前にすると!!
思考が原始時代に戻ってしまうのか!!!(もちろん皆さんちゃんと喋ってました)
という訳で私もいただきます。
プスッ
どどどどど…
!……にっ!逃げろー!!
決壊するぞ…溢れ出す肉汁でハンバーグというダムが決壊するぞーっ!!
以下、感想。
今まで食べたハンバーグの中で一番美味しかったです。
焼き締められたハンバーグの中に閉じ込められた肉汁が、口の中で爆発します。
もはや、水風船ならぬ、肉汁と肉の壁で出来た肉汁風船。
食感は柔らかめでお子様でもモグモグ食べられるでしょう。
人参のグラッセも人参ってこんなに甘くなるの?っていうくらい甘い甘い。
でも、砂糖のような無理やりの甘さでなく、野菜が本来持っている甘さなんですわ山岡さん。山岡さん?
食事で「幸せだなぁ」と思った経験も、久しぶりでした。
とみだやもそうですが、このぎゅう丸で確信したことがひとつあります。
もう、このホーチミン市の日本食偏差値は日本の一部の地方のそれを凌いでると思う。
あと、これは個人的な思いだけど。
帰 国して友人と会話をしていると、いまだにベトナムって後進国と思わられる節がある。ベトナム本来の魅力かと言われるとそうではないけど、こんなにウマイ日 本食だってあるということが、そういう人達がベトナムを見直すきっかけになるのなら、これからも引き続き盛り上がっていってほしいと。そう思いました。
さて、古参にせよ、新参にせよ、ホーチミン市の日本食業界はこれから大変です。
お客さん側は、近い未来に、期待に胸を膨らませましょう。
店名:ぎゅう丸
住所:8/3 Le Thanh Ton, Dist.1