よほど数が多くない限り、海外では同じだと思いますが、ベトナムに住む日本人ではそれぞれの趣味や年代や出身地でコミュニティが存在しています。サイゴン読書会もそのひとつ、日本の本を読んで討論するとのこと。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/24
よほど数が多くない限り、海外では同じだと思いますが、ベトナムに住む日本人ではそれぞれの趣味や年代や出身地でコミュニティが存在しています。サイゴン読書会もそのひとつ、日本の本を読んで討論するとのこと。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2013/12/24
読書っていいですよね!
速読という本を早く読み進める方法がありますが、個人の才能に依るところが大きく、日本人全員でも10%程度の人しか習得出来ないそうです嘘です。
特訓次第で大抵の人が出来る…と言われているそうですね。
私もこちらで多くの日本人の友人が出来ましたが、やはり母国を飛び出して海外で働いている人は活動的だという印象があります。その中では、年代や業種による集まりもありますが、一般的に勉強会に分類される集まりもしばしば開催されているそうです。
今回はそのひとつ、『サイゴン読書会』なる会が定期的に開催されていることを聞きつけお邪魔しました。
読書会が開催されているカフェに行くと、11人もの日本人の方々が集まっております。
私が知る限りでも、経営者、駐在員、現地法人勤務、様々な顔ぶれの方が参加されていますね。
参加者全員で同じ書籍を30~40分ほど読み、そのあとで本のテーマについて討論します。
到着時点で既に討論時間に入っていた様子で、2グループに分かれて話し合っていました。
同じ書籍というのがポイントで、ベトナムでは複製屋が多く安価に書籍のコピーが可能です。
ちなみに複製版を売るのも不特定多数に配布するのもNGですが、研究などを含めた私的利用は可能。
この点は、日本での法律でも同様に認められている利用可能範囲内ですね。
今回、テーマになっている書籍はこちら。
30代にしておきたい17のこと、むむ…気になるなぁ。
余談ですが、私も来年2月に遂に30歳を迎えます。
べとまるを始めた頃はまだ28歳だったのにねー光陰矢の如しだねー。
20代から40代までの世代が参加しており、30代に対して、過去・今・未来それぞれの立場で話します。
参加者の手元には紙とペンが置かれており、
討論の過程で思うところを書き留めているようです。
読書会の終了後は、お互いに初対面同士の方もいるのでご挨拶。
***
主催者の岩本さん。航空関係のお仕事をされていてホーチミン市在住歴は5年。
今回、『サイゴン読書会』について色々と教えていただきました。
ーfacebookの投稿からはじまった。
ネルソン「この読書会は何をきっかけに、いつから始められたのですか?」
岩本さん「きっかけは、facebookで私が投稿した『本が大好き』という内容でした。それに同じくホーチミン市に住んでいる友人が反応してくれ、『それならシェアしよう』『シェアするなら読書会をやろう』という流れになって現在に至ります。初回は、10月12日でしたね。」
ネルソン「二ヶ月ちょっと前…もう5回目という話でしたから、月2回のペースですか。」
岩本さん「そうですね、なるべく定期的にやりたいと考えています。」
ネルソン「人数はいつもこれくらい(11人)?」
岩本さん「はい。以前から参加していた勉強会のメンバーがベースになっていて、多少の入れ替わりはありますが、初回から大きく変わりませんね。ただ、興味がある方がいればいつでも歓迎です。」
ーインプットだけではなく、アウトプットする読書を大切に。
ネルソン「読書会を運営する上で、何か大切にしていることはありますか?」
岩本さん「『アウトプットする読書』をテーマに、討論に重点を置いています。とはいえ、私がルールを決め過ぎず、参加者の皆さんの意見を尊重して運営しているつもりです。読書は、一人だと読み終えて終わりですが、誰かと一緒に読むことで得られるものがあればいいと思っています。」
ネルソン「映画にしても誰かと観た方が楽しいですもんね。ちなみに、これまでテーマにされた本はどのようなものがありますか?」
岩本さん「そうですね…初回から、『名言セラピー』『ニーチェの言葉』『この人と本当に結婚していいの?』『『また会いたい』と思われる人の38のルール』、そして今回の『30代にしておきたい17のこと』です。なるべく、誰にとっても考え易い、普遍的なテーマになるような本を選んでいます。」
ネルソン「その中で『これが盛り上がった!』という内容はありますか?」
岩 本さん「『本当に結婚していいの?』は恋愛がテーマなだけに盛り上がりました。討論から、男女の相談事において、男性は(解決したいという)目的意識で考 えて、女性は(分かってほしいという)共有意識で考えることが明確に分かりましたし、そうした女性的な考え方に対しては、女性の参加者自身から『ひとつのレールの上に二人を乗せようとするな』という名言も飛び出しました笑。」
ネルソン「うーむ、確かな名言、なかなか考えさせられる。その男女の考え方の違いは時折耳にしますが、女性側の視点から女性的考え方を改めるという意見は、私にとって新鮮に感じます。そのほか、読書会を始めてから何か変わった点はありましたか?」
岩本さん「本を提供してくれる人が増えましたね。」
ネルソン「ふむ、やっぱり一度読んで眠っている本がたくさんあるんだろうなぁ。」
岩本さん「そうみたいです。」
ーこれからの読書会は、参加者自身がつくっていく。
ネルソン「岩本さんは、こうしたことを日本にいた頃からやられていたんですか?」
岩本さん「いえ、やってなかったです。ここにいると、日本人同士の距離が近いからすぐに広がっていくじゃないですか。それに活動的な方も多いので、知見を共有しようという動きも活発なのだと思います。」
ネルソン「これから、どうしていきたいという思いはありますか?」
岩本さん「うーん…私自身は特に無いですね。話した通り、参加者ありきの会なので自分が出過ぎないことを大切にしています。これからの展開は、今集まっている皆さん自身が導いていくものなのでしょう。」
ネルソン「有難うございます!最後に、これを読んで読書会へ興味を持った方に一言くださいませ。」
岩 本さん「他の人と読み解くことで、自分だけでは見つからない気付きが得られると思います。今回の本(30代にしておきたい~)も自分ではモヤモヤしている ところがあったんですが、今日の討論を通して消化出来た部分があります。それもまたこの会の醍醐味なので、興味のある方は是非来てください!」
岩本さん、質問にお答えいただき有難うございました!
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いかがでしょうか。
このホーチミン市で討論出来る機会は、ちょっと珍しいと思います。
本を読むことは好きだけど、これまで一人で読んでいたという方は行ってみるといいかもしれません。
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連絡先:ryoko.toc☆gmail.com(☆を@に)
参加料金:お茶代+印刷代(大体70,000ドン(350円)~100,000ドン(500円))
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