以前、ハノイに旅立ってしまったまさよ(そのうちこちらから行くとは思うんですが)。これまで9回に渡ってベトナム・ホーチミンのグルメを紹介してもらいましたが、彼女がいないとグルメ系の企画が出来なくなったのか…と!そんなことはございません!
今回、その意志を継ぐ人物として、まさよのボス直々の推薦もあり、ある方にバトンを受け取っていただくことになりました。割と最近にも、記事にご登場いただいたことのある方です。
始まります、「孤独のグルメ in ホーチミン」。
俺の名前は神崎、ホーチミンに住んで三年。IT系企業で働いている。
ベトナムは娯楽のない国だと言われがちだが、最近ではそんなことはない。
イベントも多くなったし、ちょっと都市部を離れれば安く観光地へ行ける。
ただ、それよりも、俺が最も楽しみにしていることはー。
食事だ…。
一般に美味しいと言われるベトナム料理だが、当たり外れも多い。
その中で「これぞ!」と思うお店を見つけて入って自分の舌で確かめることが、好きなんだ。
クン!…クンクン…。
ん、ここから何やら、甘ダレを焼いたような香ばしい匂いがするな。
これは…!
焼き鳥か…!!
焼き鳥か、と言ったものの日本ではなかなかお目には掛かれない鶏の足だ。
確かに食べられる部分は少ないのだけど、ベトナムの焼き鳥屋ではたまに置いてあるのだ。
こちらは…!
いい…いいぞ!プリっとした手羽先じゃないか!
よし、決めた、今日の夕飯はここにしよう。
中心地からは少し外れているが、ここはひっきりなしにバイクが通る。
その道路の脇で飲む、ベトナムではよく見掛けるタイプの飲み屋だ。
近くに屋台もあるようだ、バリエーションが望めるな。
焼き鳥屋の煙が舞い、少し場末らしくもある雰囲気だ。
焼き鳥は注文したばかりなのでまだ来ていないが、待ち切れないのでビールを飲もう。
ゴッゴッゴッ
ふぅ…あえて空きっ腹に流し込むのもまた乙だ。
周りには同じようにプラスチック製のテーブルとイスで飲み食いしている客がいる。
そうか、あの店の客席は、この路上のスペースなんだな。
店員「お待ちどうさん」
神崎「おっ、待ってました」
ドン!
ドン!
うーむ、こうして皿に盛ってみても…思い切り、手だな。
物珍しさで頼んでみたものの、果たして美味しいのだろうか。
手羽先の方は見るだけでも食欲がそそられる、さぁ…いただきます。
ヴシャア!
ガツッガツッ!
ムシャリッムシャリッ!
ビュルルルルルルルルルルル!
ビュルルルルルルルルルルル!
ゴッゴッゴッ
宝くじ売り「アンタ、宝くじひとつどうだい…」
神崎 「ムシャッムシャッムシャッ!」
宝くじ売り「(無視かよ…)」
うん…美味い!これは美味い!!
俺の肉食エンジンがフルスロットルだ!!
ビールで冷やさなければオーバーヒートしてしまいそうだぜ!!
しかし、焼き鳥だけだと少しバリエーションに欠けるなぁ…。
そこですぐそばの屋台で売っていた、
揚げ物と、
とうもろこしの炒め物と、
一緒に焼かれていたオクラを買った。
行商の少年「おじさん、ガムでもどうだい…」
神崎 「ムシャッムシャッムシャッ!」
行商の少年「(無視かよ…)」
ふぅ…美味かった、ガッツリと鶏肉を食べたい時にはいい店だ。
神崎「ごちそうさま」
バツンッ
フワサッ!
ネルソン「どうでした?味の方は」
神崎さん「え、何それ!結局話し掛けちゃうの!?」
ネルソン「だって撮影してる時点で孤独じゃないじゃないですか」
神崎さん「それを企画している君が言うのか」
ネルソン「それで、味は?」
神崎さん「美味かったよ。焼き加減がちょうどいいね、ヌクマムのタレも甘めでいい感じだし」
ネルソン「足はどうでした?」
神崎さん「足は皮を食べてるって感じ、コラーゲンが入ってそう。手羽先は食い甲斐があるね」
ネルソン「オクラ、めっちゃ出てきましたね」
神崎さん「全部で二皿あったもんね、ありゃ暴力的だよ」
ネルソン「サービスって言ってましたよ」
神崎さん「だから暴力的なんだけれどね」
ネルソン「ところで最後のゴムバンドを外すのは何なんですか?」
神崎さん「君がやれって言ったんじゃないか笑」
ネルソン「美味しかったら思わず外れる、みたいな」
神崎さん「将太の寿司で手を叩くみたいな、あれか」
ネルソン「これからもよろしくお願い致します」
神崎さん「よろしくお願い致します」
*
はい、「孤独のグルメ in ホーチミン」をよろしくね!
ちなみに神崎さんのセリフはほぼフィクションです。
夕飯でベトナム料理はほとんど選ばず、
レタントン(日本人街)界隈で日本食を食べているそうです。
本日最大のオチ。
今回のお店の情報。
店名:不明(無いかも)
住所:105 Phan Xich Long, P.2, Q.Phu Nhuan, HCMC
価格:10~15万ドン、ビールを頼まなければ10万ドン以下だと思います。