前回、ベトナム南北の交通の難所・ハイヴァン峠を越えた一行。
引き続き、目的地の「フンさんの地元・Lang Co村の天然プール」に向かうのであった。
地元の少年たちに道を尋ねながら向かう。
奥の雲が掛かった山に、田舎感が出てるね。
プ、プールや!
い、いや、プールなのか?
これってただの池じゃないのか??
しかし、この直後に見た光景で…その疑問は覆されることになる。
地元の少年たち、すごい高さから飛び込む飛び込む!
地元の少年が!
えっ!
そんな高さまで?
ぴょっーん!
ザッボーン!
ぴょっーん!
ザッボーン!
あ、これ、見たことある!
ポカリのCMとかで見たことある!!
違いは若手女優が写っていないというくらいだが、まさしく天然のプールだ。
フンさん「ビール冷やすよ~」
ドボドボドボォ!
ネルソン「なんとワイルド!」
そしてまた、間髪入れずに再び木の枝に登り始める少年たち。
あの高さ、彼らの身長の10倍はあるんじゃないの…。
少年たち「ヒャッハー!!」
ザッボーン!!
友人たちも少年たちに続きます。
今まさに飛び込まんとしている青年の名前は、黒ちゃんとしましょう。
黒ちゃん「ハッ!」
これバク転ちゃう…スリップや!!
みんな、
楽しそうだなぁ~。
フンさん「一緒に入ろ!入ろ!」
実はさっきから、フンさんが誘って来ています。
間違ってはいないのですが、「一緒に入ろう」と言われると違和感を覚える。
ネルソン「あー、替えのパンツをバイクに置いて来てしまって」
フンさん「俺も置いて来たから取りに行こう」
ネルソン「はい」
先を歩くフンさん。
一人にでも伝われば十分と思って書きますが、
映画「羊たちの沈黙」でジョディ・フォスターが登場するシーンを思い出しました。
で、戻って来たフンさんと私。
そう、パンツ!前日に決まった予定なので、水着なんて持って来ていないのさ!
フンさん「怖い…これ怖い!」
ネルソン「ん?」
さきほど少年たちが飛び込んでいた木の枝にしがみつくフンさん。
「眼鏡がないから、眼鏡がないから怖いんだ」、と連呼しています。
なんだかキジムナー(沖縄の妖怪)っぽい。
地元だから飛び込みはお手の物かと思ったら、そうでもないんだね…。
でも、しょうがない、何故かというと…。
大人であってもこの高さです。
少年たち「ヒロシマーヒロシマー!」
フンさん「たっ、高いー!」
少年たち「ヒロシマーヒロシマー!!」
フンさん「眼鏡がないから…恐いー!!」
天然プールに入りながら飲むビールが美味すぎた。
ネルソン「ひぃ、ひいぃ…」
ネルソン「つっ、冷たい~」
夏場の動物園にいるシロクマみたいになっています。
少年「行くんでしょ、どうぞ」
と、少年に促され、まごまごしている訳にはいきません!
見せつけろ、大人の意地ー!
シュッ
ネルソン「お前が行くんかい!!」
ネルソン「うおー!」
ネルソン「ハッ!」
地味。
ネルソン「ひぃ~、足つかないよぉ~」
なんとか足場を見つけて、プールで乾杯!
右端の青年は以前から知っている、小川くんです。
フンさんも合流して、乾杯!
ネルソン「ゴッ、ゴッ、ゴッ…うめー!!」
水中でビールを飲むのはどうなんだろうと思っていましたが、美味いんだなコレが!!
酔った状態で足を踏み外したら地獄を見そうですが、一杯だけならちょうどいいです。
天国じゃあ~、ここは秘境の天国じゃあ~。
よし、さっきよりも高い位置から飛び込…。
ここでスコールの前触れ!
深さのあるプールで頭から打たれる事態に恐れおののき、素早く脱出!
屋根の下に避難しました。
ところで、目の錯覚だけど、フンさんの腕がめちゃくちゃ長い。
スコールを避けながら聞くフンさんの戦時トークと、カエル料理。
フンさん「戦争中は、コネがあって、山に避難してたんだよ」
フンさん、ベトナム戦争中の過ごし方について語りだしました。
黒ちゃん「えっ、フンさんが?」
フンさん「いいや、俺の親の話」
いや、世代的にそうなんだけど、なんとなくフンさんの話と思ってしまったわ。
フンさん「煙を立てちゃいけないんだよね、だから料理をつくる時は夜に一回だけ」
全員 「へぇー」
そんなフンさんの戦時トーク中に、料理が来た。
フンさん「これ、何だか分かる?」
ネルソン「あー、その質問で分かった」
カエル肉…。
どこで食べたか覚えていないけど、あんまり美味しくなかったんだよなぁ。
ネルソン「まぁ、食べられないという訳ではない」
パクッ…モグ、モグ、モグ、モグ!
ネルソン「あれっ、これ美味くないか!?」
以前食べたカエルは、見た目は痩せた鶏肉で味はまとまりのない白身魚という印象だったけど、これはシッカリと弾力があって味はほぼ鶏肉。ほぼというか、鶏肉と言われたら鶏肉と信じるわ。種類が違うのか、または天然物だからなのか、いずれにせよ美味しいぞ。
男性陣 「美味い!美味い美味い」
そう、美味しい!美味しいのだが…。
カエル特有の模様の皮が…。
なんだかんだで私、食に関して保守的なので(
虫食の記事を読むと分かるけど)、まだら模様の皮を食べることに関しては抵抗がある。という訳で皮の付いていないものばかりをチマチマと食べます。
味は認めるもののやはり抵抗のある女性陣、私も今回はこちら側だ。
これだけだったら辛いな、と思っていたら次の料理が来た。
よかったよかったー…って!
ノンラー(笠帽子)被せてる!?
あぁ、そうか!
形状としてはフランス料理などに被せる
アレ(クロッシュと呼ぶそうです)に近いよね!
その発想は無かったわ…。
パカッ
でも出てきたものは地味だった。
そうして鶏肉の炒めものや春雨入りスープが並ぶ、どれも美味しくて満足。
バシャッ、バシャバシャッ!
ネルソン「ん?」
このタイミングで…!
このタイミングで身体洗ってる…!!
ちなみに彼はこの休憩所の店員です、河童の水浴びではありません。
河童の水浴びって、なんか不毛な表現ですね。
屋根は木の枠組みに厚手ビニールシートを載せただけなので、次第に雨水が溜まってきます。
フンさんから下から突き上げて水を外に出す。
雨が止んで、ひとしきり遊んで帰りました。
雨が止み、水遊びを再開する皆さん。
私はパンツがビッタビタで気持ち悪いので着替えました。
飛び込むフンさん!
寂しそうな(風に見える)フンさん!
千鳥足で木の枝を渡るフンさん!
と、引き続き、思う存分に楽しんだのでした。
最後の最後に、帰りに食べたLang Coのおつまみです。
多分、エビを餅で包んだもの。黒胡椒がピリッと効いて美味しかった。