ベトナム初となるイオンのレポートです。家族の結びつきが強い国だからこそ、老若男女のツボを押さえたつくりはハマる気がする。人が来る訳ないという下馬評も何のその、快進撃でベトナムにその存在感を示しました。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/02/19
ベトナム初となるイオンのレポートです。家族の結びつきが強い国だからこそ、老若男女のツボを押さえたつくりはハマる気がする。人が来る訳ないという下馬評も何のその、快進撃でベトナムにその存在感を示しました。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2014/02/19
イオンっていいですよね!
電子を表すイオンですが、これはもともとギリシャ神話の雷神・イオーンから由来するそうです嘘です。
イオーンって何だ、そんなものは知らん。
さぁ、イオンはイオンでも、郊外型デパート・イオンの話。
去る1月1日、ホーチミン市でベトナム初となるイオンが営業を開始しました。
先日のマクドナルドといい、ベトナムは外資参入が激しくなっております(順番は前後するけど)。
郊外型デパートらしく、イオンは市の中心地から距離を置いたTan Phu区にあります。
これから何年にも渡って、イオンを取り囲む形で都市開発を進める地域なのだそうです。
そして早速!
紛れも無く…あれはイオン!!
ベトナムらしく入口はほぼ全て、バイクと車の仕様になっています。
駐車場には市民の足でもあるバイクが敷き詰められるように駐車されていました。
バイクかタクシーじゃないと行けないの?
と…そんなことはございません!
実はイオン、中心地までのシャトルバスを運行させております。
時刻表はこちらをご覧ください。
さて、それでは入ってみましょう。
でん!
ででん!
ででーん!
いや…待て……待て待て待てよ!ここは果たしてベトナムですか!?
これまでベトナムには『デパート』が無い訳ではありませんでした。
ただ、正直に言って、すんげー人がまばらなのね。
オープンして間もないとはいえ、多くの客で活気づくイオン館内。
広々とした空間を満たすように充満するこの幸せな家族感。
ここにいる、ただそれだけで、なんとなくテンションが高まってまいります。
さて、それでは、そんなイオンの内部をご紹介してまいりましょう。
目次
まずは主婦の戦場、スーパーマーケットを見てみましょう。
これはテト(旧正月)に向けてのお菓子袋詰とかですね。
はい、テト前の取材かよ、というつっこみは甘んじてお受けします。
ほんと、関係者各位には気まぐれな記事公開スケジュールをお詫びしたい。
果物、野菜、佃煮、肉、魚、実に色々な食材が販売されていました。
この売り方はベトナム独特だね、逃げ出さないように返しが付いてる。
逃げ出す食材って日本では考えられないことだけど…。
日本のお酒やお菓子や日用品も!
そして、日本人のお客さんにとっての目玉と言えばコレ!
イオンブランド・『TOP VALUE』のレトルト食品。
カレーが驚異の30,000VND(150円)以下。
日本に住んでいる読者の方よ、『普通じゃん』と思うことなかれ。
ベトナムに限りませんが、海外に住む日本人にとって現地での日本製品の価格の高さは永遠の課題なのだ!
が、カレーだけではございません!
中華料理の素。
麻婆茄子の素が50,000VND(250円)以下。
親子丼や中華丼も…。
30,000VND(150円)以下。
日本のものが、日本と同じ価格で買える。
この当たり前のことが、海外ではことさら難しい。
それは海外在住日本人のッ…悲願だと言っていいのだッッ!!
インスタントラーメンも、
23,900VND(120円以下)。
カップ焼きそばも52,900VND(270円以下)。
ま…モノによってはやはり日本よりも高いんだけど、それでも実に素晴らしい。
中心地の日本ショップでカレー粉を買おうものなら、700~800円とかするからね。
シャトルバスを使えば無料で行けるので、時間さえ気にしなければ買い込みできる。
スーパーマーケットの隣には、フードコートが設置されています。
路上のお店でよく見掛けるような、
Nuoc Mia(サトウキビジュース)や、
Com Tamにセットで出てきそうなおかずも、設備が上位互換されて売られています。
ざわ…ざわ…
ネルソン「んっ?」
ネルソン「な…何じゃこら!?」
とんでもない大行列、彼らは何を買うべく並んでいるかというと…。
Sushi。そう、お寿司。
ベトナムでは今、お寿司が大流行り。
きちんとした店構えの店舗から路上までありとあらゆる形態が誕生しています。
長い時間を費やし、
許された者だけが寿司にありつける。
そんなお寿司ドリームを提供しているお店が…!
っ…かなやの鮨。
いや、これ、『さ』が抜けてるでしょ。
何の工作か知らないけど、絶対に『さ』が抜けてるでしょ。
寿司の他にも、
日本食や、
キムチや、
揚げ物や、
炒飯や焼きそばや、
大阪人の琴線をくすぐるゥ!お好み焼きまで!!
しかもコレ、かなり安いんだよ…150円くらいやで。
そんなベトナム人のお客さんで賑わうフロアの上階には、もうひとつのフードコートがあります。
????「待ってましたよ!」
ネルソン「えっ?」
ネルソン「あ…あなたはまさか……!?」
????「そうです!」
ネルソン「誰ですか?」
????「イオンモールのゼネラルマネージャーです」
まさかの、ゼネラルマネジャーさんにご登場いただきました。
ここからイオン館内を案内していただきます。
イオンGM「このフロアのフードコートには、」
イオンGM「一階とはまた違ったタイプのお店が並びます」
ネルソン「これは何ですか?」
イオンGM「ベトナムの鉄板焼きですね!」
ネルソン「おー、初めて見ました…」
ネルソン「フエ料理か…ベトナム料理が多いですね」
イオンGM「いえいえ!そんなことはなく!既にホーチミン市に出店している…」
イオンGM「浦江亭さんや、」
ネルソン「おぉ!」
イオンGM「Baby Spoonさんもあります」
ネルソン「おぉ!」
イオンGM「こちらは日本で居酒屋展開している、NIJYUMARUさんです」
ネルソン「どうでもいいのですが、上京して初めて行った飲み屋がNIJYUMARUでした」
イオンGM「そうですか」
ネルソン「どうでもいいでしょう」
NIJYUMARUさんはこの通り、豪華絢爛ジャポンジャポン!という内装(言葉はインスピレーション)。
何故か、橋のすぐ下には城と山があります。
イオンGM「こちらはNICKYさん、ハンバーグ店です」
ネルソン「スタッフさんがぎゅう丸さんで研修を積んだというところですね」
鉄板の上のタネも、以前にぎゅう丸さんを取材した時のものによく似ています。
イオンGM「そして、日本人のお客様もベトナム人のお客様も押し寄せるお店が…」
スタッフ「丸亀シンチャオ!」
イオンGM「やはりこの丸亀製麺ですね」
来ました!全国区のうどんチェーン・丸亀製麺。
製麺機はわざわざ日本から持ち込んできたものだそうです。
スタッフ「丸亀シンチャオ!」
スタッフ「丸亀シンチャオ!」
なお、肝であるうどんの茹で方は、日本人の方が常駐して指導しているとのこと。
ここいらでお腹が空いてきたので、
スタッフ「丸亀シンチャオ!」
ネルソン「あ、あの、さっきからこの掛け声…」
イオンGM「丸亀製麺さんの挨拶です」
誰が考えた(おもろいけど)。
何にせよ、いただきます。
何を隠そう、私は日本で丸亀製麺へ行ったことがありません。すみません。
名前は知っていたけど…まさかベトナムで初めて訪れることになるとは……。
うどんor丼を注文し、トッピングの揚げ物を選びます。
そのあとで会計し、薬味を追加。
ここで、驚くべき事実、一番奥にあるものは…。
まさかの、
パクチーです。
まさかのうどんにパクチー…ベトナムだから生まれたこの新境地。
え?それでパクチーを入れたのかって??
入れる訳ねーじゃねーか、俺はうどんを食べに来たんだよ。
麺といえばパクチーな、ベトナム人の方が使うのでしょう。
という訳で、とろ玉おくらぶっかけ+かき揚げ+サツマイモの天ぷら。
あ、あかん!
生食デンジャーなベトナムにおいて!!
温泉玉子ととろろが食べられる…あかん!これはほんまにあかん!!
※普段から食べられない訳ではない
イオンGMさんは『豚骨うどん』を注文です。
あと、シェア用としてちょっとしたロール寿司。
ズルッ!
ズルルッ!!
ズルーッ…ズルズルズルーッッ!!!
み、味覚の一時帰国やで…!!
そもそも日本で行ったことがないので比べようも無いのですが、しかしやはり美味かった。
昼飯抜きでの5時という妙な時間に食べたのですが、周りはベトナム人のお客さんでいっぱい。
麺類が日本以上に豊富かもしれないベトナムですから、抵抗なく受け入れられるんでしょうね。
さて、イオン、あまりにも広過ぎるので、例によって前後編の2つに分けます。
次回は飲食以外のお店やイオンすぐ外にあるイルミネーションにスポットを当てます。
スタッフ「丸亀シンチャオ!」
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店名:AEON VIETNAM
住所:30, Bo Bao Tan Thang, P.Son Ky, Q.Tan Phu
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