ヌックマムはベトナムで最も使われる調味料かもしれません、日本で言うところの醤油でしょう(実際魚醤ですし)。その独特の匂いもあって敬遠する(日本)人も多いのですが、使い方によっては頼もしい料理のお供に。
ライター:ちぇり 公開日:2013/12/22
ヌックマムはベトナムで最も使われる調味料かもしれません、日本で言うところの醤油でしょう(実際魚醤ですし)。その独特の匂いもあって敬遠する(日本)人も多いのですが、使い方によっては頼もしい料理のお供に。
ライター:ちぇり 公開日:2013/12/22
初めましてー!
ホーチミン在住歴1年のフードアナリスト、ちぇりと申します!
今回から時々、べとまるで、『ベトナムの調味料を使った簡単レシピ』をご紹介させてもらうことになりました。
日本と同じ、お出汁文化があるベトナムには、日本人の舌に合う調味料が沢山あって嬉しい限りなんですが…。
『知らない調味料は使い方が分からない』
『見たことはあるけど、買って美味しくなかったらもったいない』
といった理由で活用されていない方が結構多い。
なんて…なんてもったいない!!
そこで、その美味しさを知ってもらう為に、なるべく手軽に試せるレシピをご紹介することに。
美味しい物は、沢山の人とシェアしてナンボ!
ちょっとでも、試してみようかな~という気になってくれたら嬉しいです♪
まず初回に紹介する調味料は、ヌックマムです。
ベトナムの特徴的な物の一つとしてピックアップされる、塩と合わせた魚を発酵させて作った調味料。
魚を発酵させているので…かなり魚臭いです。
お隣の国、タイのナンプラーと作り方が似ているので、よく引き合いに出されますが、ベトナムのヌックマムの方が、匂いが強いことが多いです。故に、使い慣れない人にはなかなか手を出しにくい調味料。
しかーしっ!
考えてみてください。ヌックマムの原材料は魚と塩。これ、旨味の宝庫なんです!
使わなかったら、もったいない!好みのタイプじゃないからとスルーしてたのに、なんかの拍子につきあってみたら、めちゃめちゃ相性良くてビックリ!なんて、良くある話じゃないですか♪
ということで、お手軽なヌックマムの使い方、ご提案します♪
目次
大根以外にも余った葉もの野菜や人参など、生で食べられるお野菜で、簡単浅漬け。
作っておくと、いつでも気軽に食べるし、お酒のツマミにもいいですよ♪
・大根 … 100g
・ヌックマム … 小さじ1(5cc)
(好みでリンゴ酢 小さじ1)
え…これだけ??はい、これだけです(笑)。
皮を剥いた大根を拍子切りにして、ヌックマムと一緒にビニール袋に入れて軽くもむだけ。
あとは空気を抜いて冷蔵庫で30分寝かせたら食べれます♪
そのままだと匂いが気になるヌックマムも、大根と合わさることでまろやかに。ヌックマムの旨味は素材に沁みて、大根のおいしさが倍増です。もっとさっぱりさせたい時は、ビニールに入れてもみ込む際にリンゴ酢を足すと良いですね。サラダ感覚でどうぞ♪
ヌックマムは火を通すと旨味だけが残って匂いが軽くなる、という特製があります。
ので、肉の仕込みに使ったら、旨味と塩味だけが残って美味しく仕上がる。下ごしらえも、超簡単と良いこと尽くめ♪
・豚肉(バラ肉でもロースでも) … 150g
・ヌックマム … 小さじ1(5cc)
(ソテーの場合)
・サラダ油少々
(唐揚げの場合)
・片栗粉かタピオカ粉 … 大さじ2
・揚げ油 … 適量
豚肉を、5mm~7mmくらいの拍子切りにして、ヌックマムを揉み混みます。あんまり強くギュッギュとやると、お肉がちぎれてしまうので、そーっとそーっと、優しく扱ってくださいね♡
15分ほど馴染ませたら、あとはフライパンに油を引いて、焼くべし!
または、片栗粉をまぶして揚げるべし!
焼く時には、ヌックマムの香りがものすごい勢いで上がりますが、出来上がったお料理の味には驚くはず!塩こしょうやお醤油だけで下ごしらえをするよりも、ずっと旨味が感じられ、まさか小さじ1杯のヌックマムしか使ってないとは誰も思うまい…という出来映えです。ふふふ……。
さて。冷蔵庫の中に肉も野菜も見当たらない。
そんな時でも食事にもなり、なんならお酒のつまみにもなっちゃう1品♪給料日前に良くやってました…(´Д`)
・ニンニクのみじん切り … 小さじ山盛り1
・ご飯(冷や飯でOK) … 300g
・ヌックマム … 大さじ1~2
・油 … 適量
・あればネギ … 適量
油を熱しすぎない内にニンニクをフライパンに投入し、香りが立ったらご飯を投入。
大体炒まったら、ここでヌックマムの出番なのですが…。
ちょっとご飯をフライパンの半分に寄せてフライパンの中にスペースを作り、鍋肌に直接ヌックマムをジュッと落としてから混ぜるのがコツ。ご飯に直接かけてしまうと、生臭さが残りがちなので、一度ジュ!とヤキを入れてください。
一気に蒸発したヌックマムから凄まじいヌックマム臭攻撃を受けますが、ひるまないでください。ただ、お部屋の中がえらいことになりかねないので、換気扇をまわしながら調理することをお勧めします(笑)。
その代わり、出来上がった炒飯はウマウマ♪化学調味料も、ハムやお野菜も使ってないのに、香ばしくて旨味たっぷり。塩気も十分。
味 の濃さにはお好みもあるし、お米の種類に寄っても馴染みが違うので、一度に分量全部は使わず、数回に分けて味見しながら、好みの量を探して下さいね。ちな みに、ベトナムの水分の少ないお米の方が味がつきやすいです。ジャポニカ米は水分が多いので、少し多めの量の方が美味しそう。
ヌックマムは、魚の香りが強い、特徴的な調味料。そういう認識だけだと使い方が難しそうに思えますが、『旨味調味料』と捉えたら、格段に使い方の幅が広がります♪隠し味などに使うだけでもグンとお料理の味が深くなるのですが、それはまた別の機会に。
まずは手近に作れるレシピを試して、ヌックマムの登場場面を増やしてあげてくださいませ♪
ちなみに、いきなり大瓶を買うのはちょっと…という方には、50ml前後の小瓶が便利。TAXセンター2階の食料品売り場にあります。
7,000ドン~10,000ドン。35円~50円ってこれ、試してみるしか無いですねー♪
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フードアナリストちぇりのホーチミン食べ歩きブログ。
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