砂丘のある海沿いの街、ムイネー。そこには三大観光スポットがありますが(勝手に言ってます)、その大トリこそがホワイトサンドドゥーン、日本語でいうと白の砂丘!街中からそこそこ離れますが、ジープで朝日を拝みに行くツアーが組まれてる。これ!必見です。あなたの知ってるベトナムが覆る…か~も。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/12
砂丘のある海沿いの街、ムイネー。そこには三大観光スポットがありますが(勝手に言ってます)、その大トリこそがホワイトサンドドゥーン、日本語でいうと白の砂丘!街中からそこそこ離れますが、ジープで朝日を拝みに行くツアーが組まれてる。これ!必見です。あなたの知ってるベトナムが覆る…か~も。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/12
ジープっていいですよね!
ジープはもともと第二次世界大戦中にアメリカが開発した四駆自動車です、その名残として今もバンカー部分には機関銃設置用のスペースが確保されているとか嘘です。
※突然ですが、今回掲載する写真にはめちゃくちゃ「ゴミ」が写り込んでいます。これはたぶんこの前日に撮ったイエローサドゥーんの仕業です。すべてじゃないけど、わりと放ったらかして掲載しているものもあるので、「それもまた乙」と極地に達した陶芸家のような広い心でご覧ください。よろしゃします。
目次
砂丘の海沿いの街、ムイネー!に来ております。
ふたつほど前の記事(黄色の砂丘)で「三大観光スポットがある」と書きましたが、その大トリこそがホワイトサンドドゥーン、日本語でいわゆる「白の砂丘」でございます。まるでRPGのラストダンジョンに付けられそうな名前です、そしてラスボスの戦闘シーンはバックでオペラが流れてんの。どうだ、ぜんぜん伝わらないだろ。言ってる俺もよくわからないから安心してくれ!あ?余計に不安?知らん知らん!
で、です。この白の砂丘、ムイネーに行って行かない手なんてない訳ですよ。そんな愚行を犯した日にはベトナム番長にしばかれます。ベ番は非実在青少年です。なんにしろ、分かりやすくたとえるなら、シェムリアップに行ってアンコールワットを見ないようなものなのです。ただね~、アクセスがちょっと面倒なんですな!虎穴に入らずんば虎子を得ず、ってただ遠いだけだけど。
こーーんな!感じ。30分ちょいか、でも地方都市の中心地からさらに車で30分で感覚的にそら遠い。
でも大丈夫、イージーなツアーが出ています。それが冒頭で書いた「ジープ」に乗って行くもの。予約もできるし、現着後に旅行会社で申し込むこともできると思うので、早朝(たぶん5時前後出発)に出発するというハードルさえ越えればラクですよ。「なんだか聞いた風に言うね」と思われた方はご明察、実は私はゆっくり撮影したくひとりバイクで行ったのです。結論から言えば、めんどくさかったよ…。たくさん撮れたのはいいけれど、無理して邪道を行こうとするもんじゃないね。それでは、そんなあれやこれやの苦労話も含めてどうか聴いてくださいませんか、「白の砂丘の哀歌」(演歌歌手を意識してます)。
朝4時45分、眠気眼をこすりながらも夜の帳の中へ走り出します(バイクは盗んでおりません)。
水平線から白みがかるグラデーションがきれいです。
この写真だと分かりませんが、左の車のテールランプの正体こそがジープです。砂丘までのルートはやはり同じようで、こっちが5分走っている間に多いときには2~3台はバルンバルンと追い越してきます。「こっちはバイクで寒い中走ってんのによぉ!?」と訳のわからないクレームをつけたい気持ちです。
そう、ほんと寒い。ふざけるな、いやふざけたな俺。ベトナム南部とはいえ早朝にTシャツ一枚は舐めすぎた。それにしてもムイネー、ベトナム全土で一番ジープ保有率が高いのではないでしょうか。
街を抜けてしばらくすると、荒野感が出てきました。
そうして出発から50分弱が経った頃…
来~た~!
ジープふくむゴッツイ四駆がゴロゴロしてます。
おうおうおう!どいつもこいつも…!!(なにか言いたい訳ではない)。
ちなみに「白の砂丘」への入口はいくつかあるようで、それぞれが砂丘のてっぺんにアクセスするためのバギー送迎&貸出でお金をとってる感じです。公的な匂いはいたしません(独断と偏見)。いや、実際に以前、観光業界の方がそんなことを言ってたの。よくある話だから(フェアリーストリームもそれっぽいし)、だからどうって言うつもりはサラッサラッのサラサーティってくらいにないのだけどもさ。
適当に人が多い入口を選んでエイヤッと入ります。
なんか待っとるな。
お、
お!
おぉ!
おおおぉぉ~!
砂丘やんか!(みんな知ってる)
紛れもなくこれが白の砂丘!
黄色の砂丘もダイナミックだったが、見渡せばこっちは規模が2倍3倍に感じるぞ。
と思って衛星写真で見たら、軽く5倍は違ってた…。10倍あってもおかしくないぞ。さぁさぁさぁ!テンション高まってきましたよ!俺もあのてっぺんに行ってみたい!歩いて行くのは無理があるのか?
私「歩けるんか?」
スタッフ「20分かかるぜ!」
私「ほうほうそれは無理ですな!」
スタッフ「バギーで送迎するぜ!」
私「でもでも~お高いんじゃないの~?」
スタッフ「それが!今回だけお得な25万ドン(およそ1250円)!」
いやほんとに高ぇよ。実際にお得とは言ってなかったけど。
日本の物価で言えばほぼ4000円よ?片道20分往復40分で4000円!今日び、タクシーでもそこまで行かんわ!「外国人だからボラれてんのかな…およよ」という悲しみを押し殺しつつ、周りの人の手元を見てみると確かに25万ドンくらいを出している(ただし自らそう思おうとしている節もある)。しゃあない、払うべ。このままだと朝日を見過ごしてしまう。これを「砂丘利権」と名付けよう。いやいや、ありがたいですよ!感覚的には、富士山山頂にある自動販売機でコーヒーが500円で売られてるのと似てるわな~。
こんなバギーに乗り込んで、
到着!
本当は乗りながら写真を撮りたかったけど、「一瞬でも手を離したら空を舞う」ってくらいに揺れていたのでそんな余裕はございませんでした。GoProなんかのアクションカメラってああいうときに使うんだろうね、持ってるのに使ったことなかったよ。もう古い型(GoPro3)だから今後使う機会もないけれど。だれかほしいならあげるよ。ダナンまで来たら。もしちゃんと使わなかったら奪い返して殴った上でさらに「最新版買ってよこせ」って、ジャイアンを三人分鍋にぶっこんで煮詰めたようなこと言うけどね。
で…肝心の!白の砂丘のサンライズ!いやいやこれがなかなか!
おぉ…
おほほ~
おほほほほ~!
ちょっとこれは…いいですね~!いい朝日ですね~!!
いかん、興奮した池上彰のようなセリフ(?)が出てしまった。にしてもこれ、生で見るとさらに感動もより一層増しますよ。アブダビで本物の砂漠を見たことはあるけど、それとはまた違った感動がある。のはたぶん、ここがベトナムだからだろう。メガネを掛けた文系女子がコンタクトにしたら「えっ、君そんな一面あったの!?」みたいな。「えっ、ベトナムそんな一面(砂丘)あったの!?」って。
では、しばらく黙ってご観覧タイムといきましょう!
ええわぁ…。
本当にどこを撮ってもそこそこ絵になる。これ、そのへんのインスタグラマーを捕まえて放り投げたら垂涎どころが全身の毛穴という毛穴から体液が吹き出して白目ひん剥いて卒倒するんじゃないですかね。すみません、今のはちょっとバカにしました。許してたもれ。それもこれも私にインスタグラマーの知人友人がいないことによる「無理解」です。だから連絡ください。友達になろう(アンダーハート)。
なんてパシャパシャ撮ってると、
最後のバギーが帰っていった、って、おーい!12.5万ドン(片道代)返せ~!
っていうのは半分嘘で、「乗って帰るの?」という誘いを私の方から断ったんですけどね。いやでもまさか、みんなこんな早々に引き上げるとは思わんもん。そういう意味ではやはりツアーじゃなくてよかったけど、最初から「片道だけでいいから12.5万ドンにして」と言っときゃよかったな。いや、断られていた可能性の方が高い。そういうところでベトナムは融通が利きづらい(日本でもふつうにそうなるが)。
まったく距離感が仕事しない風景だが、片道20分だと言ってたし歩いて帰れるじゃろ。
旅人感あるなぁ…というか砂漠(砂丘だけど)に一人って、旅の高揚感すごいね。
せっかくだからと裸足になってみると気持ちい!
と思ったらプラスチック片が落ちててすぐ靴履いた。
オアシスっぽい、自分のベトナム観が壊れていくのが心地よいわ。
あれはなにかのロケかな?意外と結婚式の写真…いや、さすがに人員割きすぎだからテレビかも。
なんとか入口まで戻ってこれた…正直ホッとした。砂丘は美しくもあり怖くもありました。
というフワッとした感じで終わりにしたいと思います。
おそらくここにジープツアー以外の手段で行く人は、ほとんどいないかと思います。そんな少数派になってしまった私自身もバイクで行くのはオススメしません。なになに?ツーリングが好きだからって?ええい、勝手にせい!勘当じゃ!!まーともあれど、観光客として写真を撮るだけなら十分に時間はありますし、ツアーで行くのが懸命だと思います。本格的なドローンを飛ばしたい、とかだったら、バイクなり、車なりチャーターして行った方がいいですけどね~。飛ばしていいかどうかは知らないし責任持たんぞ。
帰り道…
地方ではお約束、水牛の散歩に遭遇。