砂丘のある海沿いの街、ムイネーには、砂丘以外にも必見スポットがあります。それはフェアリーストリーム!日本語で言うと「妖精の渓流」!びっくりするほど街中にありながら、ムイネーがメジャー観光地界のマイナーなところもあって、日本人にはそれほど知られていません(と感じてます)。でもここ、おもしろいですよ。とくに後半、黄泉の国って感じで。日が暮れたらたぶん遭難しかねないけど。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/08
砂丘のある海沿いの街、ムイネーには、砂丘以外にも必見スポットがあります。それはフェアリーストリーム!日本語で言うと「妖精の渓流」!びっくりするほど街中にありながら、ムイネーがメジャー観光地界のマイナーなところもあって、日本人にはそれほど知られていません(と感じてます)。でもここ、おもしろいですよ。とくに後半、黄泉の国って感じで。日が暮れたらたぶん遭難しかねないけど。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2019/05/08
妖精っていいですよね!
小さな身体に羽という妖精のイメージ、つくったのはディズニーだそうです嘘です。
目次
砂丘のある海沿いの街、ムイネーに来てます。
その街の三大観光地として有名なのが、フェアリーストリーム。日本語で言うと「妖精の渓流」。おいおまえさん、すっげぇ名前つけんなと。最初なにかの技名かと思ったよ、ロマサガ系のRPGの。よくよく考えてみると、ベトナムの主要な観光地って固有名詞ばかりで、こういったシャレた通称って聞かない気がしますよね。だれがつけたんだろ。ベトナム人ではない気がする。申し訳ないけど。
で?早く内容を教えろよデコスケ野郎!という疑問についてはスルーして、読み進めてくださいな。
まずはこれが「妖精の渓流」への道。
メルヘンチックどころか、いたってベトナムの田舎感あふれてる。
さらに歩を進めると奥にお店が。
ここ、主要な道からけっこう奥まったところに入っているのに、わりとちゃんとした品揃えっぽい。何ならアイスだって売ってるぞ!アーイス!アイスアーイスフーフー!あ、ちがうこれバニラだ。高収入求人情報のバニラだ。ということは、だ。フェアリーストリーム目的でここに人の往来があるっていうことですよね(名推理)。ただし今はもう日暮れも近くて、かつオフシーズンだから周りに人はおりません。寂しいな。ムイネーのハイシーズンがいつかは知らないがな。
と思ったら脱げた靴やサンダルが!なんだこれ?小学生の誕生日会でもあるの?それとも心中??
はい、これこそが!フェアリーストリームの正体の大ヒント~!
フェアリーストリームの正体!それは…
ある!
ける!
小川!
なのですー(友情出演:通りすがりのおばちゃん、会話はしてない)。
地図で見ると一目瞭然、ここは南北に渡って伸びている1~2kmに及ぶ小川です。しかし常に深さがいいとこ30cm、たいていの場所で難なく立てる。そのため小川なのに歩けるんですなオーイエ。
ほんじゃま俺も…
チャポッ
あっ…!
なんだろう、予想以上に気持ちいい。フォントサイズマックス(36pt)にするほど気持ちいいぞ。
ほどよい水の冷ややかさもさることながら、ムイネーの赤土の特徴でしょうか、ものすんごいサラッサラのサラサーティ。足で踏みつけている土が小川の流れでスミスミスミェ…と崩れていって、こそばい感触が最高です。ところでスミスミなんて擬音使ったの世界で俺くらいじゃなかろうか。まず日本語って時点で日本人に限定されるしな。よし特許取ろう!めんどいからやっぱ嘘!さて、ほんじゃ…歩いてみっか!
今のところ景観は褒められない。
パチャパチャパチャと、音を立てながら歩いて行けば…
おっ
ダチョウに乗れるんか!
んっ
めっちゃ土木工事してる!
だから何?
そうお思いではないでしょうか。
いや、そうなんですよ!なんというか…あれだな、これで風光明媚ですね~!と言ったら嘘である。
そしてマジで唐突なニセミリオンズ。
察することしかできないのですが…たぶんこれ拡張あるいは補強工事中か。作業員の人たち以外にだれもいないだけに、むしろ俺の方が工事現場に迷い込んできた感じすらある。いやしかし、まだ先の方は分からないから突き進むぜよ。人恋し。
ははーん、ここを整備してデッカイ入口をつくろうとしてるんだな?知らんけど。
しかしほんと、工事作業員しかいねぇな…。
おっ、ようやく第一村人…じゃないわ、観光客と思わしき人発見!
「ヘイシンディ、だから右に行こうって言ったろ?どこだいここ?」とか言ってそうな手付き(偏見)。
徒歩10分、ようやくジャングルめいてきた。
へぇ、この川の途中にカフェあるんだ、あんたナナって言うんだ(古いしまだ完結してない)。
ふつうにトイレがある。
もしもボックス(ドラえもんのひみつ道具)✕2のノリである。
と、こういう感じで、風光明媚を求めると前半は肩透かしを食らうかも。
事実、ここをGoogleMapで見てみると、日本語のレビューは「ゴミだらけ!」「行く価値なしです」と散々です。望んで否定したがるって現代インターネットの闇だぞ、よいこのみんなは真似しちゃダメだぞ。なにはともあれ、その中で俺だけがべた褒めしてるので、どう見ても「フェアリーストリームからやってきた日本語が堪能な回し者」に見えるのでお時間あるときにお楽しみください(「Fairy Stream MuiNe」で検索!)。そもそも全体としては高評価だから、日本人が衛生面に厳しすぎる気もするが。
ま、個人的には、工事中でも、ゴミが多少あっても、「小川を歩く」というなかなか珍しい感覚を覚えながら、「次は何が出てくるんだ!?」とワクワクしながら突き進むのはアクティビティとして楽しめますけどね。万人に対してオススメできるかっていうと、確かにそこは「うーん」となるかも。
が、後半、けっこう自然が仕事します。
歩きはじめて15分ー、
けっこう自然が本気出してきました。
おうおう、まさしく「ベトナムのコロラド」じゃねぇか(私がムイネーを勝手にそう呼んでいる)。
ほんでもってここからちらほらと通りすがりの人が現れてきたね。これ、実は俺が入ってきた入口はマイナーで、向こう側がメジャーってことなのかな?でも脱いだ靴はけっこうあったので、彼らは折り返して戻ってきただけなのかもしれない。なんて考えたところで答えは出ないが…。
あ、カフェだ。もしかしてさっきの看板のあれか。
このあたりから、
家族客を見かけるように。でもでも、
その写真の背景「岩」だぞ。なんで撮るんだ?小川に立って奥に抜けるアングルの方がよくないか??なんて斜に構えたことを考えちゃうけど…。もしかしてこの岩、実はムイネーのアイコンなのかな。
分からない、訳でも、ないが…。
ちなみにこのへんから赤土が剥げていって、ところどころがこんな感じの「ザ・岩山」になってます。東南アジア各地ではよくコンクリート素材で地獄を再現した教育指導的なテーマパークがあるんですが(シンガポールのハウパーヴィラとかタイの地獄寺とか)、まさにそこで出てくる針山地獄の質感にそっくりです。なんて考えると、このサラサラと静かに流れる小川や、殺伐とした印象すら持つ岩肌に囲まれて、なんだか黄泉の国にいる気分を覚えてきますね。
だってほら!
お坊さん歩いてんじゃん!
ってでっかく書いてみたけど、お坊さんは必ずしも黄泉の国にいるものでもない(知る訳ない)。
お坊さんを最後に、まるで人が通らなくなった。やはり黄泉の国じゃったか…なんて冗談はよしこさん、いよいよ暗くなりはじめ、本当にちょっと怖くなってきた。
街頭もないし、真っ暗になったら冗談抜きで怪我するな。
引き返して帰ろう…。
出入り口付近の小屋の明かりがなんだかきれいでした。
GoogleMapの口コミでは「気合で滝の上まで歩いた」という声もあるので、実はまだまだ行けるかも。個人的にはドローンを飛ばして撮ったらさぞかしキレイだろうな~と思っていたので、いつかリベンジしたいと考えています。って、その前にちゃんとしたドローン持ってねぇんだけどな!わははのは。
ちなみにですが、入口にあった雑貨店で靴を預かってもらうときに3万ドン(およそ150円)よこしなさいと言われたので、入場料代わりと思った方がよさそう。公式というより、あの店が勝手にやってる気もしますけど(公式だったらごめんね)。でも、私有地を通り抜けると考えたら、払うべき対価なのかな。
前回のイエローサドゥーん同様に、ここも街中、なんだったらイエローサドゥーんよりも中心地寄りなので、フラッと行くには良い場所ですよ!でも、日暮れ前に行って万が一にも完全に日没すると、帰ってくるのが冗談抜きで困難になるので、その点だけは気をつけてください(や・さ・し・さ!)。