中部の世界遺産の街、ホイアン。昼間は国際貿易都市だった街並みを見て回るということが定番アクティビティですが、その魅力はやはり夜!街中に飾られたランタンに明かりが灯され、なんともロマンチックな夜が広がります。ナイトマーケットもありますが、ベトナムの文化としては実はなかったり。たぶん。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2020/01/16
中部の世界遺産の街、ホイアン。昼間は国際貿易都市だった街並みを見て回るということが定番アクティビティですが、その魅力はやはり夜!街中に飾られたランタンに明かりが灯され、なんともロマンチックな夜が広がります。ナイトマーケットもありますが、ベトナムの文化としては実はなかったり。たぶん。
ライター:ネルソン水嶋 公開日:2020/01/16
夜っていいですよね!
「夜」という漢字は上の部分(とうぶ)がなべぶたですが、これは「昼間にフタをする」という意味があるそうです嘘です。
目次
ベトナム中部の世界遺産の町、ホイアン。
今から四世紀前には世界に開かれた貿易港として栄え、日本からも朱印船貿易を通じて行き来がありました。当時は1,000人近い日本人商人たちが日本人町を形成していたとも言われています。そんな歴史もあって、ホイアンの麺料理カオラウは伊勢うどんがルーツとも言われるとか。
日本人商人の墓もあり、今でも守られている。
その後、ホイアンの街は西山党の乱(ベトナム史上で24年間だけ存在した王朝)によって破壊されたもののふたたび復興し、当時の街並みを今も残していると言われます。その中でも有名な商家や福建省出身者の集会所などをめぐることがひとつの楽しみ方!ですが、ががが~。
昼も!
いいっちゃいいけど!!
なんと言ってもホイアンは!!!
夜だああああああぁぁぁぁぁぁ!!
夜です。
ホイアン旧市街は街中にランタンが飾られており、夜になると一挙に明かりが灯されます。旧市街そばを流れるトゥボン川は、昼間は決してきれいとは言えないMATCHA色ですが、夜が覆い被さると真っ暗になり、ランタンの明かりを反射してそれはそれはとてもロマンチックで幻想的な光景が広がるのです。まぁ、ふだんから川もきれいなのが一番だけど…それはホイアン市の仕事なので、べつのお話。
ちなみによく日本人の方から「ランタン祭りに行ってみたい」という声を聞くのですが、「満月の夜に旧市街の明かりを全部消してランタンを際立たせる」というだけで、ふだんからランタンは飾られています。もっと言えば、実際に比較して見る限り、いうほど変わらない気も…。つまりいつ来てもいいです。
タイムラプス(写真の早回し)でどーぞ!
で。たまーに、ごくたまに、「ホイアンに行ったけど夕方までにダナンへ戻った」という人もいます。ダナンが中部地方観光の拠点になりがちなので、分かる!分かるんだけど!夜を見なければホイアンに行ったとは言わない!と、個人的には考えております。たとえるなら、富士山へ登らずに富士山へ行ったと言うようなものですよ。う~ん、なんかちがう気はするけどそんな比喩はどうでもいい!
というワケで今回は、ホイアン・ナイトをお届けします。
ぜんぜん関係ないけど、ホイアン・ナイトって字面、すごくアラビアン・ナイトっぽいな。
昼間、しれっと飾られるこの街中のランタンちゃんたちが~、
バン!
バン!!
ババン!!!
はい、美しいですね。
そしてまた、賑やか。私自身はホイアンにたぶん10回くらいは来ているのですが、年々観光客が増えている気がします。そんな人通りの多さに、行商たちがストリートフードを売る光景は、まさしく日本の縁日。どこからともかく下駄のカランコロンという音が聴こえてきそうです。いつか浴衣着て歩きたい。
大通りとひっそりとした裏通りとの落差も、ある意味で縁日っぽい。あと、奇跡的に心霊写真っぽくなってますがちがいます。歩きスマホの弊害です、たぶん。
催し物などもしています。
2万ドン紙幣に描かれている来遠橋は通称「日本橋」とも呼ばれ、日本人がつくった橋が架けられていたとか。そんな名所も昼間はどう言葉を選んでもドブ川なので、景観としてはイマイチなのですが…
夜になればこの通り美しく!見た目の問題ですけどね、あくまで見た目の。
川沿いでは灯ろうも売られており、
こうして小舟に乗って流す観光客もちらほらと。
いつも日暮れ前になると、このようにトゥボン川は小舟で埋め尽くされます。
小舟はそのへんにめちゃくちゃいるのですが、乗りたい人はそのへんをブラブラと歩いていれば、船頭のおばちゃんたちが向こうからぐいぐい来ます。価格は不明(乗ったことないから)。でも、なんとなく、20万ドン~30万ドン(およそ1000円~1500円)という気がする…ほんと、なんとなくだけど。
と、このように街をぶらつくだけでも十分おもしろいのですが、その中でもっとも賑わっている場所が!
ナイトマーケット!です。
ちなみにベトナムでは、ナイトマーケットの規模感でその街の規模を計れる傾向があります。大きい街に大きいナイトマーケットがあるのは当たり前だろと言われるとそうなのですが、それだけじゃなく。というのも、ベトナムって文化としてナイトマーケットがないんですよね。ないと断言すると語弊があるけど、週末だけの地域の催しというのは除いて、タイや台湾みたく毎晩のようにやるということが文化としては根付いていない。
なんでだろうなと思ったら、今わかった。わかったというか仮説が立った。そもそもベトナムって夜早く朝早いんですよね。平均年齢は若いけど時間はじっちゃんばっちゃんなんです。日本からすればだが。
これはダナンのミケビーチという場所ですが、なんと朝6時台の光景!これみんな運動してる。
ベトナムって運動好きな人が多くて、この時間に起きるのはそれほど珍しくなく。私が移住して間もない2012~2013年頃は、ホーチミンでは22時、ハノイでは21時になると、ちょいちょいゴーストタウン化してるって感覚でした。ですが、鳴り物入りでやってきたマクドナルドが24時間営業スタイルをぶっこんできたことや、24時間営業のコンビニ進出が続々と増えていることで、都市部を中心にここ数年でベトナムのタイムテーブルが大きく変化していっていると感じます。その後マクドナルドは好調の噂聞かんけど。
国が発展すれば個人が自由に使える可処分所得も時間も増えるので、夜の活動時間が伸びるというのは聞いたことがある話です。ただ、学校の登校時間も朝7時と早いのでしばらく変わらないと思いますが(学年などによって午後開始の場合もある)、市民のライフスタイルに引っ張られる形で、ひょっとすると学校の時間帯が変わることもあるかもしれません。個人的には、朝からあちこちで運動している光景がさわやかで好きなので、変わらないでいてほしいとは思うけど…。
能書きが長くてすみません、で!ナイトマーケット!
ここにはグルメ屋台や、
アクセサリーや服などが売られています。
ただ、ここでは特別有名な料理も民芸品も見たことがないので(もしあったらすみません)、私からはなんとも言えない。ならオススメじゃないってこと?っていうと違うくて、ここもやはりランタン撮影スポットになっております。というより、もしかしたら撮影スポットが先にあってナイトマーケットができたんかんじゃないか?ってくらい、人だかりの中心なのです。
観光客がこぞって、
店前で撮影。
これ勝手にやっているというワケではなく、いや勝手といえば勝手なんですが、お店としても撮影スポットとして提供している感じがあります。まるで長縄跳びのごとく人が入れ代わり立ち代わり撮っているので、完全にほかの客がはけるタイミングはなかなかないのですが、撮影自体はフリーという感じです。
なお、ホイアン市場の東へひとつ隣の筋に行くと、ランタン屋がちょこっとあるのですが実は穴場。まぁ、確かに、ランタン屋があれば撮影できるんだから、探せば意外とこういう場所は多い気もする。この記事の末尾に地図を載せますね。あ~優しい!はいはい。
ホイアン・ナイトを過ごす場合、ダナンに宿をとっている場合はだいたい夜8時には戻るスケジュール感になると思うので移動手段を確保しておく必要があるでしょう。私はいつもバイクで移動するのでこのへん(バスとか)の事情には明るくないのですが、最近は親切なだれかがだいたい記事に書いてあると思うので調べてみてください。とはいえ、せっかく観光で来ているのならやはりホイアン泊をオススメします。前に調べたらホテルからヴィラからドミトリータイプまで、めちゃ多かったので。
個人的なオススメのプランとしては、15時に来て旧市街をめぐり(昼間暑いからあえて遅めに来る)、夜にロマンチックなランタンが輝く夜景を見て泊まり、翌日にコムガーやカオラウなどのホイアン料理を食べて、帰る。って感じかな。あ、バインミーの有名店や、歩きながら飲めるインスタ映えなエナジードリンクもありますよ。リンク先はぜんぶ記事だから!見てくれよな!終わり!
ホイアンナイトマーケット(Chợ đèn lồng Hội An)
住所:Nguyễn Hoàng, Phường Minh An, Hội An, Quảng Nam
穴場ランタンスポットは下記のあたり。8時に行ったらもう閉店してたので暗くなったら早めにGO。